少し前にサイトの資料として「日本怪奇名所案内」という、全国の心霊スポットを紹介する本を購入しました。
1976年出版の本ですが、せっかく購入したので幾つかスポットを紹介してみたいと思います。
という事で前回まで「実写!日本恐怖100名所」を読んできましたが、今回からは別の本です。著者は平野威馬雄さん。肩書は「おばけを守る会・会長」です。
鎌倉の「お化けトンネル」(神奈川)
雑誌の企画の対談で語られたという怪談で、体験したのはキャシー中島さんです。
鎌倉に有る幽霊屋敷にタレント仲間数人と肝試しに行くも、残念ながら厳重に管理されていて入ることは出来ませんでした。
そこで「材木座小坪」を通り、「逗子の背面に出る」というおばけトンネルに行くことにしました。
一同はこのトンネルで青白い光が近づいてきて、フロントガラスに手のひらの跡を残したり、天井に物が落ちてきたような衝撃を感じるなどの怪奇体験をしたそうです。
この時に参加した一人は強いショック症状のために、奇妙な笑い顔のままの表情で硬直してしまったそうです。
この話はよく似たスポットが「日本恐怖100名所」でも紹介されています。
関東編⑨で紹介した「謎の幽霊乗車事件」です。
体験の内容は異なりますが、トンネルの位置関係については材木座から逗子に抜けるという点が共通しています。
「釜トンネル」の男の幽霊(長野県)
長野県松本市に有る釜トンネルの怪談です。
このストリートビューの釜トンネルは新トンネルで、本で紹介されているのは2代目のトンネルです。
新トンネルの向かって左側の道が通じているようですが、旧トンネルは使用されておらず、通行止めです。
このトンネルでは男性の幽霊が出るという噂があるそうです。
白絣(白の生地に模様を施した着物)の男性が出てくるそうで、トンネル工事の際に死亡した青年だと言われています。
著者もスキーを担いで移動している最中に若い男性の姿を目撃したのだとか。
今も誰も来ないトンネルをウロウロしているのかも知れませんね。
新幹線の亡霊トンネル(愛知県)
愛知県浦部市と額田郡幸田町を繋ぐ新幹線の坂野坂トンネルにまつわる怪談です。
この辺りを新幹線がどのくらいの速度で進んでいるのか分かりませんが、2キロくらいのトンネルなら1分以内では通過してしまいそうです。
本著の中で怪談を語ったのは、終電後にトンネルで線路の点検・補修を行う業者の方です。
トンネルの西口の松林の中に補修用の資材を置いてあるらしく、そこでは毎夜に張番が置かれていたそうです。
そしてその張番をする人の間では、番をしているとうめき声やすすり泣く声が聞こえてくる事や、赤い水が湧く場所があると噂になっていたそうです。
この噂は徐々にエスカレートしていき、最初は1人のときにしか聞こえなかったのが、2人になり、最終的に17人の作業員がいる時にその姿を表したそうです。
目撃情報からトンネル工事の際に死亡した九州出身の若者の霊ではないかと噂されるようになり、トンネル近くに慰霊碑を作ったそうです。
ちなみにこの石を動かすと不幸に見舞われるのだとか。
この怪談は現在でも語り継がれていますが、場所が場所だけに余り体験談は無いようです。
…と、長くなってきたので今回はここまで。
いきなりトンネル3連発でしたが、道路沿いの怪編でトンネルは今回紹介したところまでです。
また徐々に追加していきましょう。
この本の他のスポットについてはタグの「日本海記名所案内」をご確認下さい。