少し前にサイトの資料として「実写!日本恐怖100名所」という、全国の心霊スポットを紹介する本を購入しました。
1978年出版の本ですが、せっかく購入したので幾つかスポットを紹介してみたいと思います。

恐怖の夜鳴き掛け軸!(千葉県)

千葉県の鋸南町にある市原市営保養所「若潮荘」の別館にある掛け軸に描かれている猫が鳴いたという怪談です。

話をしている「大川さん」は施設を利用した際に猫の鳴き声で目を覚ましましたが、なんと奥さんと子供も聞いたということでした。
鳴き声を聞いたという人は更に十人以上いたそうです。

ところでこの話が世に出たのは、その絵が榊原紫峰の作品ではないかと話題になった為だそうです。
花鳥画で有名な榊原紫峰が、実際に夜鳴きするほどの猫の絵の名手だった…!?

野球見物に来る幽霊(千葉県)

千葉県富津市にある君津商業高校の当時の旧グラウンド(※現在の高校の野球場は2005年に移転)で幽霊が出たという話です。
時代は1978年で、二十数人が女性の幽霊を目撃したそうです。

このグラウンドの土地は古くは刑場で、そして墓地があったという場所で、目撃情報に加えて幽霊のせいで怪我をした等と噂は加熱したようです。
そこで保護者らが募金をして供養碑を建てたそうです。
供養碑の除幕式の模様は昭和53年6月7日の毎日新聞に掲載されています。
学校側のスタンスとしては、さすがにオカルト的な事を信じたという訳ではなく、生徒を安心させる為の縁起担ぎという旨の発言をしています。

これが君津商業高校の航空写真です。
本に掲載されている毎日新聞の記事によると旧グラウンドは後者の南側。岩瀬川を挟んだ南側の空き地に学校に繋がる橋があるので、ここが跡地でしょうか。
代官所や刑場があったわりには、周囲を田畑に囲まれている事や、墓地らしいものも見当たらないなど違和感があります。

この怪談は現在でも君津商業高校に伝わっているようですが、ネットで検索するとその為に新グラウンドが整備されたような伝わり方になっているようです。
幽霊騒ぎから新野球場(2005年)までの期間がある事を考えると、これは事実とは言えないでしょう。

最後に余談ですが、君津商業高校の野球部OBにはプロ野球で活躍した大野雄二さんがおられます。
甲子園出場こそ叶わなかったものの、高校時代に捕手として通算48本塁打を記録しています。
幽霊が出た時期はちょうど大野さんが在校していたであろう時期です。
もしかすると幽霊は評判になっていたであろう地元の大砲を見学しに来ていたのかも知れませんね。

ブラジャー姿の女幽霊(千葉県)

この怪談は警察への通報され、実際に捜査もされたという曰く付きのものです。

埼玉県に住む会社員ら3人が午前2時40分頃に野田市に架かる金野井大橋を車で通行中にブラジャー姿の女性がいるのを見つけました。
自殺志願者ではと思い、慌てて声をかけようとすると女性が消えてしまいました。
彼らは幽霊である疑いと同時に橋から飛び降りたのではないかと柏署に通報しました。

これが実際の橋です。
怪談にありがちな辺鄙な場所だったり、細い道だったり…ということはなく、いわゆる幹線道路に架かる橋です。
通報が行われたのは記事の会社員が初ではなく、4回目だったそうです。

女性の年齢は20~30歳くらい。
うーん、ちょっと金野井大橋を走ってみたくなってきましたよ。

…と、長くなってきたので今回はここまで。

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