玉野市渋川の海水浴場に”西行さんの腰掛石“があります。
丸っこい方じゃなくて、長方形の石の方です。
なるほど、西行法師じゃなくても座りたくなるような良い感じの石です。
1168年に西行さんは崇徳天皇の陵墓をお参りしようと思い立ちます。
そして四国へ向かう為に渋川海岸へ立ち寄りました。
しかし強風の為にすぐに出発は出来ず、しばらく滞在していたそうです。
その間に詠まれたのが、
下り立ちて浦田に拾う海人の子は
つみより罪を習ふなりけり
…という和歌です。
漁師の子がツブ貝(=つみ)を採る様子から、殺生無しで生きられない人間の根源的な罪に思いを馳せた内容です。