2020地方選情勢 岡山県 知事は3選出馬濃厚 (https://www.sanyonews.jp/article/972861/?utm_source=dlvr.it&utm_medium=twitter

山陽新聞に2020年の地方選について書いてありました。
岡山県は2020年は選挙が続きます。

県知事選、倉敷市長選、笠岡市長選、高梁市長選、新見市長選、久米南町長選、吉備中央町選…順に個人的な感想を書いてみました。

県知事選(11月11日任期満了)

まずは岡山県知事選です。
伊原木隆太知事も早いもので2期目が終わろうとしています。
記事によると2019年内の立候補表明はないものの、後援会や指示している自民党岡山県連は3期目ありきで準備を進めているそうです。

医療、観光と力をしっかり入れて、実際に目に見える成果もあります。
天満屋の社長だったという事もあり、外へ対してのPRは凄く上手い。
個人的に岡山県は生真面目でやや地味…という印象でしたが、見事に覆された気がします。
今なら岡山県はノリのいい県だと思っている方もおられるのではないでしょうか。

個人的には取り組みがやや岡山市中心部に偏り過ぎではないかと思う部分もあるのですが、3期目も出馬されるなら投票すると思います。

懸案事項があるとすれば天満屋の事でしょうか。
隆太知事の後に天満屋の社長となった伊原木一朗氏が任期途中で退任して現在は同社としては初の創業家以外の社長となる江国成基氏が就任しています。
県知事は2期目までに留めて、再び創業家でトップを…という可能性もあるのかもしれません。
ただし江国成基社長は元々店長職など現場から出てきた店長だけに、今でもよく店内を確認して歩くなど、天満屋内でも評判は上々のようです。
やはり3期目までいきそうな気がしますね。

倉敷市長(4月19日告示)

倉敷市長選は記事によると2019年中に明確な意思表示は無かったものの、昨年11月時点で復興に関して「住民の皆さんと進めなければという強い気持ちはある」という発言があり、4期目も視野に入っている事をうかがわせます。
(2/26、立候補を表明)

伊東香織さんは市内の人気も高く、前回の市長選も新人二人に対して10倍以上の票を集めて圧勝しています。
市内のイベントへの参加も盛んで、そこそこ大きい都市ながら市民の方が市長に対して親近感を抱いているのが凄いなと思います。

懸念事項としては西日本豪雨の際の対応でしょうか。
SNSを駆使して迅速な動きを見せる総社市長と比較された事もあり、当時はやや批判的な声も聴かれました。
しかしその後の復興に関しては円滑に進めておられますし、個人的にも復興が一段落するまでは市長が変わらない方が良いと思います。

その辺りの評価も含めて、無選挙ではなく選挙を実施しての再選が良いのではないかと思います。
伊東さんが出馬するとなれば当選は恐らくかなり固いでしょうから、出馬する相手がいるかどうかの問題ですが…。

笠岡市長選(4月12日告示)

倉敷市長選と同時期に行われる笠岡市長選は、既に現職の小林嘉文さんが出馬表明をしています。

笠岡市初の純粋な民間出身の市長です。
県知事もそうですが、民間出身の市長は町のPRに強いなと思います。

市民生活に関わる水道料金の引き下げを掲げていますが、これは前回の初当選時の公約でもあり、4年間で実現できていない事へ対する市民の評価が気になります。

もう一つ気になる点としては、山陽新聞の記事中にもあるように2017年に問責決議案を出されている事です。
福祉施設の開館時間の延長の協議がまとまらず、協定の締結を遅らせた事が問題視されて、賛成18、反対3という大差で可決されています。
また災害時に使う簡易ベッドを試用した際に寝心地が良いという意味でFacebookに掲載したVサインをした写真が市議会で問題視されるというニュースもありました。
市議会と市長の間にやや溝を感じるエピソードです。

市議会が対抗馬を立てるか、又は現職の市議が出てくる可能性もありそうです。

高梁市長選(10月23日任期満了)

高梁市長は記事によると態度は明確にしていないものの、出馬が濃厚だそうです。

近藤隆則さんはとにかく観光で当ててきたなという印象です。
愛・天地無用!の誘致、ニュースで大きな話題になった高梁市立図書館、備中松山城もさんじゅーろーの人気もありつつ、いつの間にか竹田城に並ぶ天空の城としての地位を確立しました。
今後も旧吹屋小学校の校舎の耐震工事の完了など、明るい話題も多いです。

ただしSNSなどで検索する限り、高梁市長の評価は決して高いとは言えません。
これは記事中にもある人口の問題かなと思います。
合併により新・高梁市となった直後の2005年の人口が約38,000人。
この記事を書いている2020年1月4日時点の最新の人口が2019年11月末で30,207人です。
平成の大合併で高齢化が進んでいる山間地域と合併した市町はここ暫くは人口減が加速する傾向にあるはずですが、それでも高梁の減り方はやや大きいイメージです。

そして市民の方と話をしていると、意外と図書館に厳しい意見をお持ちの方も少なからずおられます。
CCCへ支払う指定管理料が1億4800万円(税別)と膨大な事や、図書館が入る建物の総事業費は約20億円と巨額だった事などが原因のようです。

図書館は未来への投資とも言えなくはないと思いますが、この辺りの評価が気になるところです。

新見市長選(12月24日任期満了)

新見市長選は2020年とは言え年末の選挙なのでまだ1年近く先の事になります。
今のところは現職、新人共に立候補の動きはありません。

新見市は西日本豪雨、そして2019年にも災害が続いたので、現職市長が再選を目指す場合は復旧に関する手腕が問われそうですね。

新見市も人口が3万人を割るなど、減少が顕著化しています。
現職市長の急逝に伴う急な選挙であった事や、前回は自主投票とした自公の票の動きなども気になる要素もあります。
今回の選挙に現職の池田一二三さんが出馬するとしても、一期目と同様の緊張感のある選挙になるのではないでしょうか。

久米南町長選(7月23日任期満了)

記事によると久米南町の町長選に関しては2019年までに現職、対立候補含めて立候補の動きはなかったそうです。

現在の町長は一期目で、まだお若いので二期目以降もあるかなと個人的には思っています。
久米南町は町の規模に対して公共施設類が非常に整っている印象です。
高齢化と人口減に歯止めがかからない状況ですが、奈義町が証明したようにやり方次第では出生率を飛躍的に上げられる可能性もあります。

選挙が行われるとすれば、その辺りで明確なビジョンを打ち出せた方にチャンスがありそうな気がします。

吉備中央町長選(10月23日任期満了)

記事によると吉備中央町の町長選に関しては2019年内までに現職、対立候補含めて立候補の動きはなかったそうです。
SNSを見ても町長に対する声というのは特に見当たりませんでした。
良いように取れば、特に不満のない状況という事でしょうか。

吉備中央町に関しては同時に町議選が行われるであろうとされています。
引退する町議が複数出る事が予想されているので、とりあえず町議の席を埋めるのが先決で町長選は前回に引き続き無投票…そんな形で落ち着きそうな気がしますが、どうでしょう。

吉備中央町の町長は吉備高原都市の問題もあるので、なかなか手を挙げる方はいないのではないかとも思います。
少し前に吉備高原都市を日本の首都に!なんて半ばジョークのような提言がありましたが、実際に計画都市として作られてきた吉備高原都市のポテンシャルは高いです。

町民的にも合併から15年程度が経過して、そろそろ吉備高原都市の具体的な話が欲しい頃ではないでしょうか。

 

…さて、このような感じで個人的に聞いたお話や、聞く機会がなかった自治体に関してはSNSの検索なども交えて色々と意見を書いてみました。
実際に住まわれている方は別の思いもあるでしょうが、外から見た意見ということで笑って流して頂ければ幸いです。

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