古い岡山県のデータを整理していると、夏の学生村の一覧がありました。
学生村とは学生向けに安く設定された民宿が集まっているエリアの事です。昔の映画や文学作品などで、夏に学生たちだけで泊まりに行ったりするような描写がありますが、そんな時にこういった格安で食事までつくような施設が利用されていたのですね。
問い合わせ先は役場(一部、公民館と教育委員会が窓口)に学生村の係りが設置されています。
見づらいかもしれませんので、データを軽くまとめておきます。
詳細が気になる人は画像をタップ、クリックして拡大してみてください。
・後山学生村(東粟倉村)戸数6,客室35
・西粟倉村学生村(西粟倉村)戸数4,客室15
・阿波学生村(阿波村)戸数12,客室50
・上齋原学生村(上齋原村)戸数8、客室25
・中和学生村(中和村)戸数2,客室5
・蒜山学生村(川上村)戸数11、客室50
・大戸高原学生村(英田町)戸数6,客数30
・木地山学生村(勝田町)戸数2、客室5
・美甘学生村(美甘村)戸数4、客室12
・吹屋学生村(吹矢町)戸数5、客室15
・越畑学生村(鏡野町)戸数5,客室15
以上の学生村が設置されていました、
利用金額は一人2,900円で1泊2,900円(相部屋の場合は2,5000円)です。
利用目的は勉強となっており、使用条件は5日以上滞在する事です。
特徴的なのは後山、蒜山、吹屋といった観光地も含まれるものの、多くの学生村が観光資源が豊富とは言えない地域に設置されている事です。学生村が活発だった頃は、まだ各家に冷房が揃っておらず、避暑の需要が多かったようです。
実際に岡山県のリストにある学生村は比較的涼しい県北部ばかりです。
実際に冷房の普及につれて学生村は衰退していったようです。
しかし勉強と言う大前提はあるものの、ゆったりとした時間を過ごす事や、家族や同級生以外との交流を体験することなど、学生村だからこそ出来る事もあったはずです。そういった体験が再びフィーチャーされるようになったらいいのになと、そんな事を思いました。