津山市の佐楽神社の参道に立派な歌碑があります。
癖のある書体で詠みづらいですが、下のキャプションにあるのが内容です。
これらは後醍醐天皇が配流の途中、美作国で詠んだとされる和歌です。
そばに解説も一応あります。
一首目は配流の憂き目にあい、人々に憐みの目で見られている自分への自虐の念と、それでも人々を「我が民」として尊く思う気持ちは変わらないという、損なわれない天皇としての尊厳を感じさせる表現をつづっています。
二首目は笠懸の森で民家のかまどから煙が上がるのを見て詠んだと伝えられる和歌です。
天皇として都にいると経験できなかったであろう出来事であり、配流という絶望的に思える行程の中でも、見慣れぬ庶民生活を目の当たりにして知的好奇心を満たしている天皇の素顔が垣間見えるようです。