倉敷市児島小川の辺りを散策していると、大きな建物がやけに薄い幕で覆われていました。
工事にしてはこんな幕では心許ないなと思ってみていると…。

肝心の建物が倒壊していました。
幕は残っている部分が更に崩壊した際に、道に飛散しないように設置されているようです。

Googleマップのストリートビューで過去の様子を調べてみると、2013年の様子が残されていました。

元々はこのようなのこぎり屋根の工場があったようです。
屋根の形をのこぎりのようにすることで、天井付近に設置した窓から効率よく採光を行う為の建築手法です。
繊維業の工場で多く使われていたそうで、古くから繊維の町として発展してきた児島地域には未だに数多くのこぎり屋根の建物が残されています。

別角度から。ノコギリ屋根の名残さえも感じれない潰れっぷりです。
2013年時点のストリートビューでも既に工場内は空でポールのような柱を追加して建物を支えるようにした様子が伺えます。近くに工場の持ち主ではないかと見られる事務所のような建物もありましたが、現在はそちらは更地になっています。

工場が使えなくなって移転したのか、はたまた廃業したのかもしれません。
児島地域の少し古い地図を持っているので、それは改めて追跡してみようと思います。

工場の内部はこのような感じです。
これはまだまだ崩壊が進みそうな雰囲気です。早めに更地にしてほしいですね。

ちなみに幾らかゴミが見えますが、これは恐らくあとから持ち込まれた不法投棄のたぐいではないでしょうか。建物がまだ原型をとどめている辺りでは隙間に明らかに会社の物とは思えないゴミが押し込まれています。

もちろん不法投棄自体も悪いことですが、何よりもこの建物に近づきすぎると崩壊に巻き込まれる危険性があります。絶対にやめましょう。




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