普通列車空きスペースにパン積み輸送 総社から岡山駅へ、JR西支社が伯備線で実証実験(https://news.yahoo.co.jp/articles/6bf61902839ba7a8b105fa363962bc034aa76d99)
JR西日本岡山支社は17日、伯備線普通列車の空きスペースを活用し、総社市からパンを岡山駅に運ぶ実証実験を始めた。
同駅構内の土産物店で実際に販売するなど試行を重ね、事業化を目指す。
新型コロナウィルスの影響で利用者が減少しているJR西日本と、ヤマト運輸、そして「パンのまち」としてのPRを強化したい総社市の商工会議所による興味深い取り組みです。
JRの普通列車の空いているスペースに総社市のパンを詰め込み、それをJR岡山駅まで運んで販売するという流れに進めていくようです。
JRは当然に運送の料金を負担するでしょうし、電車の時間帯を柔軟に選べるなら現在のコロナ禍が落ち着いた後でも継続は可能なように想えます。
総社の人気店のパンが岡山駅で購入できるとなればパン好きは飛びつくでしょう。
ただ、この取り組みが総社市自体に及ぼす影響はどうなのでしょう。
記事を読んだ際に、似たような取り組みの倉敷美観地区のデニムストリートが思い浮かびました。
倉敷市児島地域は言わずと知れたジーンズの聖地です。
味野商店街にはジーンズメーカーのお店が立ち並ぶジーンズストリートがあります。
そして倉敷美観地区には児島のジーンズなどのデニム製品を扱うデニムストリートがあります。
ジーンズのお店により商店街が形成されているジーンズストリートに対し、デニムストリートは店舗の名前にすぎません。その規模は全く異なります。
しかしそれでも美観地区で児島のジーンズを買って満足してしまう人って多いんですよね。
統計上の影響というのは見つけられませんでしたが、昨今のジーンズストリートの閑散とした様子を考えると少なからず出ていると思われます。
それが総社の取組みでも起こるのではないかと、私はそんな風に思います。
「岡山駅で買えるなら、わざわざ総社に行かなくてもいいじゃん」と。総社に買いに行けば備中国分寺などの観光地に立ち寄ったり、市内の飲食店を利用するなどの波及効果が望めます。
それが岡山市で完結してしまうようになるのであれば、それは寧ろマイナスになりかねません。
もちろん岡山駅で見つけたパンが気に入って、総社まで買いに行く人も必ずいるでしょう。
その人数が上回るのであれば、この取り組みは大成功です。
私はややマイナスなイメージで受け取っていますが、実際どうなるのかは分かりません。
どれくらいのパンが岡山駅に並ぶのか、どれくらいのお店が協賛するのか今後の設定に依る部分も多いと思います。
今後の展開が気になるニュースです。
ちなみに、一般販売が始まったら私は喜んで買いに行きます(笑)