玉野市長尾の住宅地を散策していると、随分と立派な鳥居がありました。
ここが鴨神社へ続く参道の入り口です。
鴨神社は備前国式内26社の内の一つで、旧社格は郷社です。
ここから坂を上がっていくと、山の中腹でありながら立派な社殿が見えてきます。
岡山県神社庁のサイトによると平安期初頭も奈良県の高鴨神社を勧請して創建されたそうです。
児島半島を中心とする旧児島郡で最古だそうです。
幣殿、そして本殿も立派なものです。
社殿の大きさは玉野市内でも最大かも知れません。
紹介する順序があべこべになってしまいますが、手水舎も立派です。
まるで共同井戸のような大きさです。
新型コロナウィルスの流行の影響か、水は張られていませんでした。
そしてもう一つ気になったのはこちら。
塞の神です。
塞の神は農業関係のご利益も知られるので、神社共々その御利益を重視したのかも知れません。
しかし一方で「岐の神」や「辻の神」とも書かれるように道に置かれることの多い神様です。 目的は集落に悪いものが入るのを防ぐ為で、その意味で「塞ぐ」という字が用いられています。
現在はこの先を進む道というのは特に整備されていないようですが、現在の県道が整備される以前はこの辺りから山を超えて玉~長尾を行き来していたのかも知れません。
もしそうだとすると、この場所は長尾の山の上ではなく、長尾の入口付近にあったという見方も出来ます。
山の中にこんな立派な神社があるというのも、集落への入り口と考えると意外と納得かもしれません。