錦山荘とは
1982年の観光便覧を入手しました。
その中には、当時の国民宿舎・国民休暇村の一覧が掲載されています。
せっかくの資料なので、「当時そこに名前があった国民宿舎は、現在どうなっているのか」を調べ、実際に現地を訪ねてみることにしました。
今回で7回目。
取り上げるのは、鏡野町にかつて存在した錦山荘です。
ただ、正直なところ――
この錦山荘については、情報が非常に少なく、調査にはかなり苦戦しました。
住所からたどる錦山荘の跡地
しかし、この番地は現在使われていません。
そこで、番地が近い周辺住所から場所を推測し、現地を確認しました。
その結果、ここが跡地ではないかという場所の目星をつけました。
現在この場所は駐車場として利用されており、敷地内には「温泉スタンド」と呼ばれる施設が設置されています。
この温泉スタンドでは、奥津温泉のお湯を購入することができます。
見た目はまるでガソリンスタンドのようで、初めて見るとなかなか面白い設備です。
この駐車場は、町営温泉施設「花美人の里」の利用者向け駐車場でもあります。
錦山荘と花美人の里の関係
錦山荘も、かつては町営の施設でした。
そう考えると、この花美人の里が錦山荘の後継施設にあたる可能性は高そうです。
だとすると、前回取り上げた津黒高原荘と同様に、こちらも国民宿舎を名乗らないという選択をした施設という事になります。
バブル時代に広がりを見せた国民宿舎。そのブランドの失墜を感じさせる展開が続きます。
さらに想像を広げると、現在設置されている温泉スタンドも、もともと錦山荘で温泉を汲み上げていた設備を何らかの形で活用しているのかもしれません。
この点については、次回奥津を訪れた際に、関係者の方に話を聞いてみようと思います。
何か分かり次第、追記する予定です。
ということで、
今回は「跡地がはっきりしない国民宿舎」という、
少し歯切れの悪い回になりました。
ですが、何が残り、何が消え、どう引き継がれたのかを考える材料としては、なかなか興味深い事例でもあります。
次回は、資料上では「かみさい白雲閣」、のちに「いつき」と改称した施設を予定しています。
お楽しみに。
