民有ため池 2割以上が所有者不明 岡山県内、離農や転作で特定難航(https://www.sanyonews.jp/article/1013014)
西日本豪雨災害を受けて都道府県への民有ため池の届け出が義務付けられました。
しかし12月末の期限後も県内では2割以上の所有者が不明な状態である事が判りました。
義務になっても進まない所有者の特定
西日本豪雨の際にため池の決壊が多かった事から、ため池の状況を確認して必要な場合は「特定農業用ため池」に指定して、改修工事を命令したり行政による対応を行います。
届け出をしない事には罰則があるので、これは届け出をしていないのではなく、自らが所有者である事を把握していない人が多いという事なのでしょう。
全国平均は所有者不明が約30%なので、岡山は優秀な方と言えます。
お隣の兵庫県ではまずため池を利用している人を所有者とする事と、それが判らない場合は土地の所有者をため池の所有者でもあるとしているようです。
(リンク→ため池の所有者)
このように煩雑な状況になってしまっているのは、ため池が江戸時代など古い時代に整備されたケースが多く、元々きちんと定められていなかった為です。
瀬戸内海地方に多いため池
先に兵庫県の事例を出したのは、兵庫県が日本で最もため池の多い県だからです。
瀬戸内海地方は雨が少ないので、水不足への対策としてため池の整備が進められてきました。
兵庫県で約47,000ヶ所、岡山県は全国6位で10,304ヶ所のため池があります。(H9 農村振興局調べ、県の台帳の数とは異なります)
今回の記事中で触れられてる2割は自治体の管理を除いた数字なので、所有者が判らない状態のため池は約650か所です。
梅雨や台風の時期も近づいてきているので、危険度が高い場所の把握だけでも早めに進めて欲しいところです。