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【玉野】眠れる歴史の特等席|今は無き文化センター「郷土資料展示室」の静かな主張

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自分でスイッチを入れる歴史|玉野・郷土資料展示室の現在

※※この記事は玉野市の旧文化センターにあった玉野市の郷土資料展示室について触れています。現在は無い施設なのでご注意ください※※

玉野市民にとってはお馴染みの文化センター。
その一角にある郷土資料展示室は、ある意味でこの街の「奥ゆかしさ」を最も象徴する場所かもしれません。

漆黒の空間、セルフ開館の衝撃

場所についてネットで調べてたどり着いた展示室の入り口。なんといつも通う図書館の階段の途中にある部屋の一つでした。
そしてそこにあったのは、煌々と輝く展示品ではなく、静まり返った漆黒の空間でした。

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今日はお休み?」と一瞬足が止まりますが、実はここ、見学者が自分で電気をつけ、帰りに消して帰るという「無人直売所」ならぬ「無人展示室」スタイル。スイッチを入れた瞬間に浮かび上がる資料たちは、まるで誰かが訪れるのをじっと待っていたかのようです。

玉野の遺跡などからの出土品や、戦前の家電類などが並びます。

「ののちゃん」の先にあるドラマ

玉野といえば、現在は「ののちゃん(いしいひさいち氏)」の街として親しまれています。もちろんそれも素晴らしい文化ですが、ここにある資料を見ていると、この街が持つポテンシャルの凄まじさに改めて気づかされます。
世界に誇る造船の技術、海を繋いだ連絡船の汽笛、そして戦国時代、常山城で散った女軍たちの壮絶な物語。
これだけの「物語」があれば、もっと大々的な博物館があってもおかしくないはず。会議室の一角に収まりきらないほどのエネルギーが、そこには確かに眠っていました。

後日談│結びにかえて

記事冒頭にも注釈を入れていますが、この郷土資料展示室は既に現存しません。
建物の老朽化に伴い、図書館などの施設がショッピングモール・メルカに移転する際に、この展示室はどこにも引き継がれることなく、そっとその歴史を閉じてしまいました。展示されていた資料類は市が保管しているそうです。

展示や解説のボリュームに、正直なところ「物足りなさ」を感じてしまったのは事実です。
しかし、自らスイッチを押し、暗闇から歴史を引きずり出すあの感覚は、ある意味で「歴史を掘り起こす」という路上観察の醍醐味に似ていました。いつの日にか、再びこうした郷土資料を市民が気軽に見られる場所が復活し、市の歴史にそれぞれ思いを馳せる。そんな日常が帰ってくることを願います。




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岡山生まれ、在住歴=人生。興味がある場所は歩いて見に行く「まち歩き」実践者。 郷土史だけでなく、地域グルメの歴史や廃線跡などの隠れた観光スポットを特に深掘りして発信。現在から過去まで網羅する岡山の情報サイト。 サイト開始:2002年~。25年以上の運営実績。

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