私は高梁市にしょっちゅう行っているのに、備中松山城は随分とご無沙汰していました。
展示などで大型のリニューアルが行われているわけでもありませんし、余り何度も訪れるような場所でもないと思っていました。
それが近年になって新たに猫城主としてさんじゅーろーが加わりました。
推定年齢は7歳、飼い猫としては若い方ですが、生き物は人も猫も急に大病をしたり、急逝する事もあります。
これは早めに会いに行っておかなければ…という事で、ついにさんじゅーろーに会ってきました。
意外と普通の感じの猫…と思ったかもしれませんが、この時のさんじゅーろーの周りは十数人の観光客が囲んでいます。
そんな状況でも落ち着いた様子は、まさに城主に相応しい風格です。
ちなみにさんじゅーろー。
元々は保護猫として一般家庭に引き取られた猫です。それが家から出て、なんと備中松山城まで辿り着いて居つくようになりました。
そして注目を集める中で飼い主が自分の猫が城にいることを知ります。
しかし猫城主として観光に寄与している状況を鑑みて、飼い主はさんじゅーろーを連れ戻すことを断念。高梁市観光協会が飼育することになりました。
名前は備中松山藩出身の新選組の隊士、谷三十郎に由来します。
ちなみに谷家は三十郎の代で断絶。原因には諸説ありますが、三十郎自身の女性トラブルとする説がよく知られています。
名前が選ばれた理由は新選組の組長を務めた著名人である事や、さんじゅーろーが備中松山城を訪れた際に保護されたのが三の丸付近である事です。
これまた周囲を人で囲まれながら毛づくろいをするさんじゅーろー。
この日の観光客の人は一定の距離を取って見学していましたが、実は撫でたり抱っこする事は許可されています。
しかしさんじゅーろーは尿路結石を患っており、ストレスはその原因になると言われています。猫に不慣れな人は軽く撫でるか遠巻きに見学するに留めるのがいいのかもしれませんね。