2022年夏、岡山県では新庄村と井原市で首長の選挙が決定しました。
それぞれの様子を見てみましょう。
新庄村・村長選
8月23日告示、28日投票の日程で行われます。
現時点で現職の小倉博俊さんと、村議で新人の高田利治さんが立候補しています。
高田さんは2018年に続く無投票を阻止する為としていますが、その割には6月に小倉さんと同時に立候補表明をしています。しっかり準備をして勝ちに行く気は感じますね(笑)
小倉さんは7期目を目指しての立候補ですが、連続7期ではありません。
2006年までに4期を務め、5期を目指した村長選で落選。2014年に同じ顔ぶれで行われた選挙で返り咲き。
現在までに更に2期を務めました。なので決して多選が批判されるような形ではありません。
しかし個人的には年齢が気になります。
現職の小倉さんが74歳、新人の高田さんが68歳。どちらも決して若くないですが、任期中に78歳になる事を考えると、もし有権者の立場なら小倉さんへの投票は躊躇します。
ただし新庄村の人口は2022年7月時点で769人。
長く村長職を務め、顔の知れている現職が通るのかなぁ…という気もしますね。
井原市・市長選
8月28日告示、9月4日投票の日程で行われます。
現時点で立候補しているのは現職の大舌 勲さん、そして市議を5期務めた経験のある高田正弘さんです。
大舌さんは2期目を目指しての立候補です。
高田さんは2013年の任期満了で立候補せずに議員としては身を引いていました。それが告示日も近づいてきた今の時期に突然の立候補表明です。ご年齢は75歳と、新庄村の小倉さんよりも上です。
記者会見では現市政への強い批判を行っています。
「町は活気がなく、死んだ町と言えます。このような現状を見る時に、無投票再選は到底容認できない」
個人的にこの発言には反発を覚えるというか、嫌な政治姿勢が覗いているように感じました。
高田さんが行いたかったのは現市長や市政への批判であろう事は想像に難くありません。しかし「死んだ町」という表現は井原市をもり立てようとしている市民にまで牙が及ぶ言葉に聞こえます。
同時に市を作るのは市長や市議といった政治家であるというような、傲慢さにも似た考えを感じます。
井原はデニムや美星町の星空など、民間レベルでも様々な取り組みが行われています。それらの取り組みも全て含めて死んだ町と思うのでしょうか。
ところでその高田さん、2020年にはFBで大舌さんを褒め称えるこんな投稿を行っています。
新型コロナウイルスの流行の初期に行われた学校の休校措置。
全国で多くの学校が休校とした中で、井原市では独自の判断で授業を続けました。
それを「あっぱれ!」とした記事です。
こういう投稿があった事や、選挙が迫るこの時期での表明を考えると、今回の立候補は当選よりも無投票再選を良しとしない考えによるものではないでしょうか。
よく共産党などが無投票を阻止するために候補を出すことがありますが、それに対して当選しそうにもない候補でも投票になればお金がかかる…という批判もあります。
しかし選挙を通して市長の考えを確認したり、もし少なからぬ批判があるのであれば得票率で市長の立ち位置が明確になるようなメリットも存在します。
どのような結果になるのか、こちらも注目していきましょう。