補助金の申請期限を忘れ…4万円を自費で振り込み上司にはうその報告(https://newsdig.tbs.co.jp/articles/rsk/1145146?display=1)
岡山県玉野市の職員が不適切な事務処理をした上、うその報告をしたなどとして、停職処分を受けました。
男性職員は補助金の申請期限を超過した件について上司にうその報告をし、 納入通知書を作成した上で補助金相当額の4万円を自費で振り込み、団体から市へ支払いがあったかのように装いました。
またかよ…
またかよと思わず口からこぼれました。
玉野市役所はここしばらくミスの発覚が続いています。
ザっと振り返ると、 去年12月が住民税の過剰徴収、介護保険の過大徴収と過大還付。過大還付の方は回収できず。
11月はイノシシ捕獲補助金の一部未交付。これは解決金の支払いがなされました。
10月と7月には、謄本類の申請に対し、別人の謄本の誤交付がなされました。
これらは発覚し、報じられたのが上の時期という事で、必ずしも短期間に全てが発生しているわけではありません。
とはいえこれは続きすぎです。
役所の人とは言えミスがあるのは仕方ありませんが、短期間にこれだけ続くのは先に起きたミスから防止策が講じられていない為でしょう。
市役所内の職場の雰囲気などが正常なのか、疑問に思われる出来事ですね。
では内容を見て行きましょう。
事件概要
玉野市は広報紙に宝くじの広告を掲載しています。
これは通常の広告とは異なり、後から申請する事で補助金の形で広告掲載料を貰えるようになっています。
今回の男性職員が忘れてしまったのは、この申請でした。その金額は年額で4万円です。意外と少ない。民間事業者の1/10程度の価格で掲載しているのですね。
ここで男性は正直に手続きが出来なかった事を報告するのではなく、納入通知書を偽造した上で自ら4万円を工面。滞りなく手続きが完了したように装いました。
新年度になって次の担当者に引き継がれた際に2023年度の申請が行われなかった事が発覚し、今回の一連の出来事も知れる事となりました。
玉野市は男性職員の一か月の停職処分を言い渡し、男性はこれを受けて依願退職しました。
停職は公務員の処分では上から二番目に厳しい措置です。
これに対してネット上では厳しすぎるのではないか、4万円を弁済しているのに…という意見も見られます。
しかし4万円というのはたまたま忘れていた補助金がその価格だっただけで、もっと大きな額が損なわれた可能性もあります。
更に自ら支払っているとはいえ、事態を報告するでもなく、文書の偽造まで行っています。少額で弁済しているから良いという事でもないでしょう。
退職することまで無いだろうに…とも思いますが、34歳で財政部の係長を務めている人と報じられています。
経歴に傷がついた状態で役所に留まるよりは、新天地で活躍の場を見出す方が将来的に良いのかもしれませんね。
提案
これで一件落着…とすると、再びミスが繰り返されてしまいます。
という事でこのブログからミス防止の為に提案をしようと思います。
まず今回の件や過去の事例を見ても問題なのは、最初から最後まで一人の担当者しか関わっていない事だと思います。
仕事の基本はダブルチェックです。その手続きを把握し、共に担当者となる人を作りましょう。
実際にメインで取り掛かるのが特定の一人だとしても、補助金の申請時期が近付いている事を把握し、確認する事を職務とするサブ担当のような人物を置けばいいのです。
今回の件なら時期が近付いても書類の確認が無ければ、その人から「あの補助金の書類の確認をまだしてないけど、出来てる?」と声をかければ、申請ミスなんてそれだけで防げます。サブの人にとっても、確認作業は自分の仕事なのだから気にしてくれる筈です。
確認する形が整っていれば、将来のある若い職員が市役所を去る必要はなかったのです。
柴田市長は「上司に相談できる職場の雰囲気づくりなどが足りていなかった。再発防止に努める」とありますが、雰囲気じゃダメでしょう。職場としてはミスを報告できる雰囲気でいいのかもしれませんが、公僕ですから正確な仕事を提供できるシステムを作らないと。