日夜送られてくるスパムメール。
中でもネット最大のショッピングサイトであるamazonを模したメールは、昨今では内容が公式メールにかなり近付いてきており興味深く読んでいます。

先日はこんなメールが届きました。

注文とアカウントが停止されているというものです。ちなみに送ってきたアドレスはアマゾンに登録していないので、件名を見た時点で迷惑メールなのは気づきました。
内容はこちらです。

amazonの注文明細のページが上手く再現されています。
これは翻訳ソフトのせいだと思いますが、スパムメールではAmazon お客様という通常は用いられない表現が多用されています。その他の日本語についてはほぼ完璧ですが、迷った時は冒頭を確認してみると分かりやすいです。

さて今回のメールで手が混んでいるなと思ったのはお届け先の記載がある事です。
モザイクにしていますが男性の名前(※私とは別人)とお届け先住所が書いてあります。

ところでこの住所、実在するのでしょうか。

〒344-0067 埼玉県 日部市中央✕✕✕✕(番地など) リバーハイツ△△△△(部屋番号)号室

日本に日部市という市はありませんが、郵便番号から春日部市である事は確認できます。
そこで春日部市に直して検索してみました。

春日部市以下の住所はこの辺りですが、住所でのヒットはなし。周辺にもリバーハイツという名前の建物はありません。
スパムメールだから適当に名付けたのだろう…と思ったら、実は春日部市内にはリバーハイツという集合住宅は実在する事が分かりました。

こちらの建物がリバーハイツです。

話をメールの内容に戻しますが、部屋番号は4桁の数字です。
マンションやアパートごとでルールは異なるかもしれませんが、部屋番号が4桁なのは10階建て以上の建物というパターンが多いはずです。
この建物で4桁の数字を使う必要はなさそうです。見た感じでは10部屋もないので、部屋番号は3桁か2桁で足ります。
もしも私のようにリバーハイツを見つけた人がいても、確実に存在しない部屋を指定するようにしたのでしょう。

つまり実在のキーワードを交えて信憑性を高めながら、どこにもヒットしないように作り上げた偽の住所です。
実際の住民に迷惑をかけないようにというよりは、問題が生じないように配慮したのでしょう。それでも実在の集合住宅の名前を用いたのは、外国人であろう送信主が日本で違和感のないコーポ名を使うために近くの建物の名前を拝借してきたような感じでしょうか。

ところでこのスパムメールの末尾にはご丁寧にほしいものリストまで表示されています。
信憑性を高めるためでしょう。

何故か微妙に高い雨合羽を欲しがる私…(笑)
もちろん内容は私のものではありませんが、表示されている商品は実在します。

メールに記載の個人名も検索してみましたが、特にヒットしませんでした。
ただの偽名かも知れませんが、実在の方の名前を拝借している可能性もあるのでこの記事では伏せます。

メールに記載の名前や住所は私だけではなく、他の人にも同様で届いているらしくネット検索をすると他の人の記事もヒットしました。

さて最後になりますが、翻訳機の精度も上がってたまたま注文や有料会員の契約更改時期などに届くと本物か偽物か判断に迷う事もあると思います。偽メールだと勘違いして注文がキャンセルになったり、会員が切れたりしても困ります。
判断に悩んだ時はメールのリンクを使わずにブックマークや検索などの安心できるルートからサイトに入るのが安全です。




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