倉敷市玉島乙島の辺りを散策していると、大師堂を示す石碑がありました。
乙島の辺りはミニ八十八ヶ所が作られており、あちこちに小さなお堂が見られます。
目立つものではこちらでしょうか。
忠魂碑の奥に並ぶお堂がミニ八十八ヶ所の霊場です。
これはホームセンターナフコ玉島店の近くです。
交差点のそばにあるので、信号待ちで見たことがある方もおられるのではないでしょうか。
さて話を最初の大師堂に戻します。
草が生えていて見えづらくなっている道を登ると、多くの地蔵が並んでいます。
ここが6~8番までの霊場です。
元々一か所にまとめられていたのか、それとも住宅地の開発などに合わせてまとめた可能性も考えられます。
ちなみにこのお堂から右に向くと、そこに5番もあります。
ここに立つだけで八十八ヶ所の約2割を踏破した事になります。
ところで6~8番霊場の屋根には、このような額に入った写真が飾られています。
玉島大師講小豆島八十八ヶ所参拝記念とあります。
大師講とは弘法大師を祀る集団の事を指します。恐らく乙島八十八ヶ所を管理している団体の方々で、小豆島の八十八ヶ所を参拝する小旅行のようなイベントがあったのでしょう。
随分と古い写真のようです。
乙島を散策する内に幾つかの霊場を見かけましたが、管理状態については場所によってまちまちです。
先ほど紹介したナフコ近くのところは綺麗にされていましたが、この5~8番の場所については前述の通り道路から上がっていく道が分かりづらいほど草が茂っています。
ところでこの大師堂の横にもう一つ他の石碑があります。
玉島東部戦死者供養塔です。
この場所は全く道がありません。
写真は斜面を途中まで上がって、その日の服装ではそれ以上が厳しそうだったのでズームレンズで撮影した物です。
全く管理されていないという風でもないので、どなたかが定期的に上がって清掃をしているのかもしれません。
でもせっかく建てられたものですし、どうにか誰でも気軽にお参りできるような状態になれば良いなと思いました。
こういう供養塔やお堂は、各地で厳しい状態になっている場所が散見されます。
現代の日本人の宗教観では、こういう物を自発的、ボランティアで管理するというのは難しくなってきているのかもしれません。