路線バス「瀬戸大橋線」廃止へ 島民、岡山へ唯一の公共交通機関(https://www.sanyonews.jp/article/1048859)
2020年9月、下津井電鉄は路線バスの瀬戸大橋線を2021年3月末で廃止する事を決定しました。
瀬戸大橋の開通時から運行していた路線で、児島駅から香川県の櫃石島、岩黒島を経由して与島へ向かいました。
この瀬戸大橋線については、岡山県民でも知らない人は多いと思います。
観光客と生活路線を兼ねて1日に6便を運行する路線でしたが、運行当初から利用客は少なく、ここ数年では客が乗っていない事もあるほどでした。
まずは10月から1日6便を半減して3便にします。
この時点から香川県川から与島まで運行している琴参バスが櫃石島、岩黒島まで路線を延長して対応します。
下電が撤退した後の4月以降の対応は未定です。
瀬戸大橋を渡ってみたいという観光の需要は、恐らく余り無いと思います。
鷲羽山などから眺める程度でしょう。
そして島で暮らす人々の移動についても、距離的には児島の方が近くとも、どちらも坂出市に属しているので市役所などへ行く用事で坂出への移動の方が重要なのは間違いありません。
島外への外出はそういった用事を兼ねて行うという方も少なくないのではないでしょうか。
下津井電鉄のコメントにある「この先も黒字になる見込みはなく、廃止せざるを得ない」というのが全てなのだと思います。
しかしもう少し知られていれば、廃止を回避できたかどうかは別として、集客が出来た可能性は感じます。
これが減便前の時刻表ですが、6便とは言えわりと利用しやすい時間帯が揃っています。
価格も意外と安価です。
児島駅から与島まで片道で410円です。
橋を途中まで渡って、途中で離島の生活を眺めて、与島で観光をして片道410円。
悪くない設定だと思うのですが、残念です。
下津井電鉄は新型コロナウィルスの影響で高速バスの収益が低下しており、瀬戸大橋線の赤字をカバーしきれなくなったと公表しています。
余談ですが同社が持っていた鉄道路線も赤字続きでした。
そこにJRの瀬戸大橋線が開通したことで、同社の岡山駅への路線バスの収益が低下した為に、今回と同じく赤字をカバーするのが難しくなって廃止でした。
同社と「瀬戸大橋線」は相性が良くないのかも知れません。