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岡山後楽園の放鳥の様子

後楽園の行事(1~4月)

後楽園のイベント


 岡山後楽園では、年間を通して沢山のイベントが行われています。
 今回は代表的なイベントについて調べてみました。
 第1回目は1~4月の行事を紹介します。
 
 タンチョウの放鳥(1/1,3)
 毎年、元旦と3日に行われる後楽園の定番行事です。

 後楽園とタンチョウの関係は深く、江戸時代より飼育されていました

 戦後には一度タンチョウがいなかった時期もあります。
 留学で岡山県で学んだ経験のある郭 沫若が、空襲で岡山城を失った後楽園にせめてもの華をとの思いから、中国よりタンチョウを贈り、再びタンチョウの飼育が始まりました。

 現在、普段はゲージの中での飼育に限られていますが、秋ごろから徐々に園内に慣れさせるようにし、元日に解き放ち、その優雅な姿を楽しめるようにしています。

 初春祭(1/1~3)
 正月の三が日に行われる行事です。
 先述のタンチョウの放鳥もこの行事に含まれます。
 筝曲の演奏会、狂言、カルタ、お茶会等、伝統的な日本の正月を楽しむ内容になっています。


 芝焼き・松の菰焼き(2月上旬、下旬)
 2月に行われる芝焼きと、松の菰焼きは、どちらも春を迎えるための準備です。

 まず上旬に芝焼きが行われます。
 これは文字通り芝を焼き払う行事で、害虫を駆除すると同時に春に新たな芽が芽吹き易くするようにする意味もあります。

 松の菰焼きは前年の秋に行う菰巻きとセットになった害虫駆除の行事です。
 こちらは2月の下旬に行われます。
 木の枝についている虫が、冬になって地上へ降りる習慣を利用して、幹へ巻きつけた菰の中に入り込むようにしておきます。
 虫は菰の中で冬を越します。
 そして暖かくなって再び活動を始める前に、菰ごと虫を焼き払ってしまうのです。

 開園記念日(3/2)
 3月2日は岡山後楽園の開園記念日です。
 この日は江戸時代に後楽園が完成したとする日ではありません。
 明治時代に岡山県が公園の一般公開を開始するのに際し、記念式典を催した日付が選ばれています。

 この日は入園料が無料で、園内で様々なイベントが催されます。

 御神幸(4月第一日曜日)
 岡山市にある宗忠神社と連動する行事です。
 宗忠神社から昔ながらの衣裳を身にまとった人々が長い行列を作り、ご神体を乗せた鳳輦と共に市内を練り歩くものです。
 岡山後楽園は御旅所(行列の人々が休憩を取る場所)になっており、行列はここから行きとは違うルートを通って再び神社へと戻っていきます。

 栄西茶会(4月第四日曜日)
 岡山県で生まれた栄西は、臨済宗の開祖です。
 同時に禅の修行で眠気覚ましに使う目的で茶を飲む習慣を日本で普及させ、『茶祖』の異名も知られています。
 そんな栄西を顕彰して催される、茶道の五流派が集まっての大規模な茶会です。
 園内の様々な建物で行われており、この日は着物の人で賑わいます。

 春の幻想庭園(4月下旬~5月)
 開演時間を延長して、後楽園をライトアップするイベントです。
 4月下旬に始まり、GWの終わりまで続けられます。

 幻想庭園は他に夏、秋と実施されています。

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写真
『放鳥の様子』(写真提供:岡山県)


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