日本三名園
日本三名園
岡山後楽園は『日本三名園』の一つに数えられる庭園です。
今回は日本三名園とはなんぞや?という事について解説していきます。
日本三名園は日本を代表する景観を持つとして選ばれた三つの庭園の総称です。
後楽園の他に、茨城県水戸市の偕楽園、石川県金沢市の兼六園が該当します。
実はいつ頃、どの様な基準で選定されたのかは不明です。
明治時代に海外から来た方へ向けての冊子に登場したのが初出であるとされており、その当時にきちんと整備されていた庭園の中から、地方を中心に選出されたものではないかと考えられています。
後楽園も含めて、全て大きな池を中心とした回遊式庭園(大名庭園)で、枯山水(砂や石を用いて池や川の流れを表現する庭園)などの形式が選ばれていません。
これは海外の人に伝わり易い庭園として選出した名残とも考えられますね。
雪月花
日本三名園は雪月花に分けられています。
雪月花は美しい景観の取り合わせを表現する言葉で、三名園もそれぞれの美しさから選定されたものではないかといわれています。
雪:兼六園
月:後楽園
花:偕楽園
後楽園は旧暦の8月15日に閉園時間を延長して『名月鑑賞会』を催している他、夜間ライトアップの幻想庭園を実施するなど、夜景を楽しむスポットとしても力を入れています。
兼六園、偕楽園
三名園の内、後楽園、兼六園は特別名勝に、偕楽園は史跡と名勝に指定されており、それぞれに美しさだけではなく、歴史的な価値のある庭園です。
コラムの本筋からは少し脱線してしまいますが、他の二つの庭園についても調べてみたのでご紹介します。
・兼六園
名称は中国の名園を紹介した洛陽名園記の中にある『湖園』を評した一文が名称の由来です。
洛人の云う、園圃の勝、相い兼ねるあたわざるは六。
宏大を務むるは幽邃少なし、人力勝れるは蒼古少なし、水泉多きは眺望艱し。
(意味:宏大・幽邃・人力・蒼古・水泉・眺望の6つの要素を兼ね備える庭園は湖園だけである)
後楽園と同じく、明治時代に入って一般公開が始まりました。。
・偕楽園
一部施設で利用料が掛かる以外は三名園の中で唯一の入場無料の庭園です。
孟子の「古の人は民と偕に楽しむ、故に能く楽しむなり」という言葉が庭園の名称の由来です。
造ったのは水戸藩の9代藩主・徳川斉昭で、完成当時から領民にも積極的に解放されてきました。
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写真
『後楽園の夜景』(写真提供:岡山県観光連盟)
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