近代化遺産・田井橋
詳細
■ 日本土木学会指定:近代化遺産
■ 時代:1937年
■ 所在地:高梁市川面町
■ 営業時間:見学は24時間可、ただし照明類は無し
■ 駐車場:無し
田井橋
備中川面駅の前の道を真っ直ぐ北西方向に進んでいくと、高梁川が湾曲する辺りで大きな橋が架けられています。
これが田井橋です。
1937年に建造された下路ランガートラス橋です。
橋の長さは114.7m。
橋の幅は5.5mと最近の大きくなった自動車ではすれ違うのに若干の不安を覚えるものですが、当時としては将来を見据えて余裕のある幅で作られています。
建造当時としては橋の長さも幅も、かなり大きな橋だったのです。

支間長88.28mはランガー形式の道路橋として日本最大です。(数値データは現地の案内看板から引用)
歴史
現在の田井橋が架橋されたのは、1934年に発生した室戸台風で旧橋が壊れてしまったからです。
先に支間長について紹介しましたが、これも台風の教訓によるものです。
橋が高梁川の流路が大きく曲がる位置にあるため、旧橋は周辺では水の勢いと量が増して橋脚が流されてしまいました。

(田井橋から見た高梁川)
そこで新橋の工事の際に橋脚を川の中に立てない事になりました。
立派な橋の見た目には、そのような歴史の教訓が隠されていたのですね。