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「誰でも良かった」 岡山駅突き落とし事件
岡山駅突き落とし事件
2008年3月、岡山駅の在来線ホームで、岡山県の職員である男性が後ろから線路に突き落とされ、入線してきた電車と接触して死亡するという痛ましい事件が発生しました。後に「岡山駅突き落とし事件」と呼ばれるこの事件の犯人は、当時18歳の少年で、大阪に住んでいました。
殺害された被害者男性と少年に面識は一切なく、少年が事件後に残した「誰でも良かった」という発言は、日本社会に衝撃を与えました。
被害者が殺害された理由は、単にホームで電車待ちの列の先頭にいたというだけであり、まさに無差別殺人でした。
背景
少年がこのような凶行に及んだ背景には、彼を取り巻く行き詰まった状況があったと見られています。
少年は学力こそ優秀だったものの、家庭の経済的な事情から大学進学を断念せざるを得ませんでした。本人は働いてお金を貯め、自力での進学を目指したものの、肝心な仕事探しが上手くいきませんでした。
この将来への希望が断たれた絶望的な状況から、少年は「人を殺して刑務所に入る」ことを唯一の解決手段として思いつき、実行に至ったとされています。
事件後、少年の自宅の家宅捜索が行われた際、部屋から漫画や小説の『DEATH NOTE』や『ひぐらしのなく頃に』の単行本が見つかりました。この事実が報道されると、これらの作品が事件に影響を与えたのではないかという、風評被害まがいの報道が行われるという二次的な問題も発生しました。
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写真:イメージ




