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岡山少女串刺し事件
事件概要
ネット上を見ていると津山事件の影響もあってか、岡山県は猟奇的な殺人犯が多いのではないかと言われることがあるようです。
その中でも最古の事件として語られるのが「岡山少女串刺し事件」です。
衝撃的な内容を含みますので、苦手な人はここまでで読むのをやめて下さい。
事件が発生したのは1915年の鹿田村(現・岡山市北区)です。
村で評判の美女だった大島テルは銭湯から帰ろうとしている途中で、同村で不良として知られる青山信二と出くわしました。
青山はテルに想いを寄せていたものの受け入れられず、遂に思い余って絞殺してしまいました。
この事件には目撃者の少女がいます。
青山はそれに気付くと少女を脅し、テルの遺体の局部に竹を突き刺す手伝いをさせ、更に死体遺棄の手伝いまでさせました。
最終的に少女に乱暴して口止めしました。
しかし余りの恐怖に冷静さを失った少女は現場から立ち去る際に下駄を残してしまい、これが後に青山の逮捕に繋がりました。
その後…
事件から約2ヶ月半後、田んぼの藁の中からテルの遺体が発見されました。
テルの両親は娘が帰ってこないのは家出だと考えていました。大事にするのは若い娘の将来的に良くないと判断して警察などには連絡を取っておらず、発見までに時間がかかったようです。
青山は犯行を否認したものの無期懲役になりました。
遺棄の手伝いをさせられた少女は共犯として予審にかけられたものの、最終的には罪に問われることは有りませんでした。
ここまで読んで事件現場はどこだったのか気になる方も多いでしょう。
現場については詳細が分かりませんでしたが、遺体が遺棄された場所は概ね特定できます。
「日本猟奇・残酷事件簿」の記述によると遺体の発見場所は岡山高等女子学校の西側にある田んぼに積まれた藁の中です。当時の学校の所在地は現在の岡山市役所の場所です。
男性と少女の二人で死体を遺棄した事を考えると、犯行現場も恐らくこの近辺だったのでしょう。
現在ではひっきりなしに人や車が行き来する場所ですが、100年も昔に遡ると殺人が起きたり遺体を隠せるような寂しい場所だったのですね。
参考文書:合田 一道; 犯罪史研究会. 日本猟奇・残酷事件簿 (扶桑社文庫) (Kindle の位置No.869). 扶桑社. Kindle 版.
写真:イメージ
