TOPコラム岡山後楽園を学ぶ>11.慈眼堂

慈目堂

池田家のお堂・慈眼堂

空のお堂


 岡山後楽園は岡山藩の藩主を歴任した池田家から岡山県へ譲渡されましたが、全てが譲渡されたわけではなく、 池田家にとって重要な物は除かれました。

 その中の一つが後楽園の鬼門に当たる北東の位置にある『慈眼堂』です。

 立派な山門を持つお堂ですが、実は本尊の無い空堂です。
 本来祀られていた本尊は、池田家が管理しています。(※非公開)

慈眼堂


 慈眼堂には二体の観音像が収められていました。

 慈眼堂は池田綱政が還暦を迎えた際に、厄祓いとして建てられました
 池田家、領民の繁栄を願った観音像は池田家所有の物と、岡山市の寺院・法界院から寄進された物の二体が収められていました。

 正月、5月と9月の22日は家老も参拝し、33年ごとに法界院へ移されて領民にも参拝できるようになっていました。。

烏帽子岩・大立石

 慈眼堂の近くに鳥帽子岩という巨大な岩があります。

烏帽子岩

 この岩には沢山の切れ目が入っています。
 大きな岩を運ぶ手段がなかった時代に用いられた移送方法の為です。
 岩を切って移動可能なサイズにして、設置先で再び組み直して元の姿に復元していたのです。

 園内には他に『大立石』と呼ばれる巨岩がありますが、こちらも同じようにして運んでこられたそうです。

大立石

 この二つの岩はどちらも、陰陽石と呼ばれる岩です。
 子孫の繁栄を願い、男性と女性の性器に模した岩を飾っています。

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写真
『慈眼堂』(写真提供:列島宝物館様)
『烏帽子岩』、『大立石』(写真撮影:岡山の街角から)


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