喫茶 エル・グレコ
倉敷美観地区の大原美術館の隣に、ツタで覆われた喫茶店があります。
その名も、エル・グレコ。
エル・グレコとは
喫茶 エル・グレコは1926年に建てられたました。
暖かい時期は建物の外壁全体がツタで覆われていますが、落葉する冬ごろに訪れて見ると、大正の建築らしいレトロな建物が姿を現します。
設計したのは薬師寺主計です。
倉敷の名士・大原家が手がける事業の建物を数多く手がけてきた建築家で、隣にある大原美術館、旧中国銀行本町出張所なども薬師寺の作品です。
歴史
エル・グレコは最初から喫茶店として建てられた訳ではありません。
大原家とその右腕として活躍した原家の不動産を管理する為に設立された会社の事務所として建てられました。
しかし後にそれぞれ別々の会社として管理する事になりました。
空き家となった建物の再利用方法として、大原美術館を見てきた人々が休憩を取る為の喫茶店がよいとされました。
そこで喫茶 エル・グレコが誕生したのです。
お店の名前は大原美術館を代表する展示品である受胎告知の作者、エル・グレコから採られました。
中はレトロな空間
中は先述の事務所として用いられていた頃のままで残されています。
なので扉には大原家の家紋があります。
窓や机などのインテリアもそうした古い時代のものばかりです。