ばら寿司
岡山とばら寿司
♪ 岡山県ではこう呼ぶ!・ばら寿司
・ちらし寿司
・祭り寿司
♪ 由来
食事の品数の制限に対抗して考案された。
家ごとで具材は異なる
ばら寿司とは
岡山のばら寿司と呼ばれるチラシ寿司は超豪華な材料を用いて作られます。
これには歴史的な事情があると言われています。
岡山県の藩主だった池田光政は、非常に真面目な人物でした。
そして彼が領民に対して推進したのが、贅沢を禁止する事です。
質素倹約を良しとし、食べ物に関して『一汁一菜』と決めてしまいました。
しかし領民も黙ってこれに従ったりはせず、色々と考えました。
寿司に色々なおかずを混ぜ込んでしまえば、それは一つの食べ物だから『一菜』だろう、という事で誕生したのが豪華な具材を用いて作られた岡山のバラ寿司です。
要するにばら寿司は屁理屈から生まれたのです。
進化したばら寿司
上記のような経緯から生まれたバラ寿司は、徐々に進化していきます。
そして現在のような海の幸、山の幸を目一杯に詰め込んだ超豪華なバラ寿司へと変化していったのです。
使われる材料の量、品目は一般的なちらし寿司を圧倒します。
嘘か本当か、役人に見つかるとうるさく言われるので、寿司桶の底へ材料を並べて、上から質素なばら寿司を敷き詰めてカモフラージュし、食べる直前に引っくり返したという逸話も伝わっています。
ばら寿司?まつり寿司?
鉄道で岡山を訪れるとばら寿司が駅弁になったものが、『まつり寿司』の名称で販売されています。
ばら寿司とまつり寿司は同じものなのでしょうか?
実はまつり寿司は岡山で駅弁を製造、販売している三好野本店社の登録商標です。
同社がばら寿司を駅弁として販売しようとした際に、駅弁という性質上、ばら寿司のようにお米の中に具を入れられないなどの問題がありました。
そこで、内容を変更したばら寿司をまつり寿司として販売しました。
なので実際は殆ど同じ寿司ですが、まつり寿司は商品名なのです。
ちらし寿司の日
6月27日は『ちらし寿司の日』に指定されています。
この日付が選ばれたのも、バラ寿司と関係があります。
6月27日というのは、池田光政の命日です。
これは意図せずばら寿司誕生の立役者となった池田光政公への感謝の念から起こった…事なのか、はたまた皮肉まじりのものなのか…!?
池田光政も自らの政策が岡山の郷土料理を生み出すなんて思いもよらなかった事でしょう。

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関連リンク
写真:ばら寿司
写真提供:岡山県