TOP>コラム>長島、ハンセン病療養所の島を歩く>10.治療薬
治療薬
大風子油
ハンセン病の初期の治療薬が大風子油(だいふうしゆ)です。
イイギリ科の植物の種から抽出した油を丸薬または注射で接種します。
この薬では完治には至らず、患者の症状は悪化していったそうです。
プロミン治療
1943年にアメリカで効果が確認されたハンセン病の特効薬です。日本で使用されるようになったのは戦争が終わった後の1947年からです。
この薬の登場によってハンセン病は治せる病気になりました。
展示室の体験談によると僅か一ヶ月程度で効果が確認できるそうです。
多剤併用治療法
現在の治療法が「多剤併用治療法」です。
三種類の薬を併用することで短期間での治療、そして後遺症の抑制が可能になりました。
現在では普通の病院でも治療可能になっており、療養所へ入る必要はありません。
受付の人に教えて頂いた内容に寄ると、今でも療養所におられるのは、後遺症で苦しんでおられる方々なのだそうです。
写真:歴代の治療薬(長島愛生園歴史館の展示より)
写真撮影:岡山の街角から
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