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地名の由来:建部町福渡
ここが思案の福渡
岡山市北区建部町福渡は『行こうか岡山、戻ろうか津山 ここが思案の福渡』という文句で知られる、備前と美作の国境だった地域です。
かつては渡し舟の発着場があり、交通の要所としても賑わいました。
このまま岡山まで行ってしまうか、それとも津山に戻ろうか。
…実際に、そんな風に思案にくれた人が少なくなかった事から、このようなフレーズが生まれたのでしょう。
実際、岡山市街地から津山方面へ向かって運転していると、ちょっと休憩を取りたいなと思うのが福渡の辺りだったりします。これも思案の福渡…でしょうか。
地名の由来
福渡は渡し船が通るのが深い淵になっている場所だった事から『深渡し』と呼ばれていました。
後に漢字が縁起のいい福の字へ変わり、福渡となりました。
読み方の『渡し』が『渡り』に変化した事にも理由があります。
元々の読み方のままの『福渡し』では福を渡してしまうように聞こえて縁起が悪いので、フクワタリにしたのです。
2007年に福渡の属する建部町が岡山市へ編入合併する事になり、旧町名を冠した建部町福渡に改称されました。
関連リンク:福渡駅の地名の由来
火薬爆発事件
戦後間もない頃に、福渡で大量の火薬が爆発する事件がありました。
旧日本軍の残した火薬が、適切な管理をされないまま屋外に出されていたのです。
そ近所の子供が近くで火遊びをした為、引火して大爆発を起こしました。
福渡全戸のガラスが砕け散る程の衝撃で、津山市や岡山市街地でもその音が聞こえるほどだったそうです。
事故を引き起こしたとされる子供は爆発の衝撃で行方不明になっており、火薬を管理する責任者はその日の内に自害しました。