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法然生誕地・誕生寺
詳細
宗派:浄土宗
所在地:久米郡久米南町誕生寺里方808
国指定:重要文化財(御影堂、山門)
登録有形文化財:無垢橋
その他、岡山県指定多数あり
法然の生誕地
久米南町の栃社山・誕生寺は浄土宗の開祖である法然上人の生誕地に建立された寺院で、本尊も法然です。(正確には死後に贈られた諡号の圓光大師として)
寺を建立したのは武将から出家した異例の経歴を持つ熊谷直実です。
戦国武将として多くの生き死に接する事へ無常を感じていた時に法然と出会い、出家する事を決意するに至りました。
そうした感謝の念を込めて建てられたのが誕生寺です。
境内には国指定、岡山県指定の貴重な文化財が多く見られるほか、毎年4月の第3日曜日に催される練供養は日本の三大練供養の一つに数えられる事もあり、多くの方が参加されています。
八百屋お七の振り袖
ところでこの誕生寺にはもう一つ有名な人物とのかかわりがあります。
それは『八百屋お七』です。
お七のことをご存じない方の為に簡単に解説します。
江戸の八百屋の娘であるお七は火災にあった際に近所にあったお寺へ避難していました。
彼女はここで若い寺小姓(僧侶の身の回りの世話をする人)と恋に落ちます。
やがて自宅が建て直されて戻ると、お寺に留まっていた頃のように会うことが出来ず、小姓への想いは募るばかり。
再び火事があれば、また一緒に居られると思ったお七は放火をしてしまいます。
(誕生時に奉納されている八百屋お七の絵)
大きな被害は出なかったと伝えられていますが、お七は極刑である火刑となりました…。
この出来事は日本人好みの悲恋の物語として親しまれ、過去に幾度となく演じられてきました。
誕生寺にはお七の位牌と振袖が収められています。
実際の振り袖位牌(撮影:岡山の街角から)
お七の両親は江戸で極刑に処され大きな話題となってしまった娘をゆっくり供養する事が出来ずにいました。
娘の死後から16年も経った時に、行事に参加する為に江戸を訪れた岡山の僧侶と出会いました。
そこでその僧侶へ娘の位牌と振袖を渡して、供養を依頼しました。
このお寺が誕生寺で、現在まで供養され続けています。