TOP>岡山にあったorないスポット>王子が岳・ケーブルカー
(写真提供:国土地理院)
王子が岳のケーブルカー
王子が岳のケーブルカー
無くなった理由:廃止
場所:国道430号~王子が岳レストハウス
営業期間:昭和40年代に営業終了
王子が岳にケーブルカーがあった
倉敷市~玉野市の景勝地である王子が岳には、かつてケーブルカーがありました。
国道430号沿いにあった国民宿舎・王子が岳(2012年閉鎖)と、王子が岳のレストハウスを繋いぐ観光のための路線です。
まだ個人の自動車の所有が普及していなかった時代に、観光地である王子が岳へのアクセスのために整備されていました。
しかし個人の自動車の保有が進み、ケーブルカーは役割を終えました。
(写真提供:国土地理院)
上は1975年の航空写真です。海岸辺りから王子が岳に真っ直ぐに伸びるケーブカーの路線が見えます。
王子が岳のケーブルカーの詳細な資料は少なく、開業や閉業の詳細な時期は判りません。
昭和44年に発行された旅行誌でその存在は確認できますが、昭和40年代の内には無くなっていたようです。
逆に国土地理院の地図で1961年を確認すると、レストハウスやケーブルカーの路線らしきものは見当たりません。
王子が岳のケーブルカーの営業期間は短いものだったのかもしれません。
前述の資料の中で掲載されている料金は、片道が60円と往復料金が100円です。
現在の様子
まず国道側の跡地。
2012年に廃業、建物は撤去されました。
この奥にケーブルカーの乗り場があったようですが、こちら側で当時の遺構を見つけることは出来ませんでした。
そしてレストハウス。
上の写真の部分が発着場の跡です。
残念ながら建物の内部は立ち入ることが出来ません。
既に航空写真で見てもケーブルカーの痕跡は残されていないので、この場所が唯一の王子が岳のケーブルカーの跡地という事になります。
森の中を散策すれば何かしらの遺構が見つかるかもしれませんが、既に木々が茂り散策は非常に困難な状態になっています。