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在りし日のつやま

岡山・津山間の「ぼったくり急行」・つやま誕生秘話とその終焉

急行つやま 概要

無くなった理由:廃止
区間:岡山駅~津山駅
営業期間:1997年~2009年
運営会社:JR西日本
通称:ぼったくり急行

ぼったくり急行!?つやま


 かつてJR西日本が、津山駅と岡山駅の間で運行していた急行列車に「つやま」という列車がありました。しかしこ の列車、なんと「ぼったくり急行」という不名誉な呼 び名で知られていたのです。穏やかではない呼び方ですが、これには複雑な事情がありました。

 急行「つやま」は、特急料金が必要な「急行列車」でした。
 しかし、同じ路線を走る「快速ことぶき」と比べて、時間的なメリットがほとんどなかったのです。「ことぶき」の 最速便と「つやま」の差は、停車駅が一つ少ないだけ
 しかも使用されている車両も同じで、たった一駅分の時間短縮のためだけに急行料金が必要になることから、「ぼったくり急行」と いう不名誉な呼び名が定着しました。

 しかし、JRを一方的に責めることはできません。この「メリットのない急行列車」が誕生した背景には、複雑な事情があったの です。

ぼったくり急行の誕生秘話


 JRにとって、たった一駅分でも時間を短縮する列車をわざわざ設定する必要はありませんでした。急行を運行することで、特別 に多くの運賃を稼ごうとしたわけでもないのです。

 実は急行「つやま」の存在意義は、「急行列車」であること自体にありました。

 「つやま」が誕生する以前は、岡山〜鳥取間を運行する急行「砂丘(さきゅう)」が津山駅に停車していました。しかし、 1997年(平成9年)に「砂丘」が廃止され、急行列車が智頭急行智頭線を経由するルートに変わったことで、津山駅に停車 する急行列車がなくなってしまいました。

 急行列車の停車駅であることは、その町のステータスとしても重要視されていました。そのため、急行列車が失わ れることに対して、津山市の商工関係者から懸念の声が上がったのです。

 そこで誕生したのが、急行「つやま」でした。「ぼったくり急行」と呼ばれようとも、その存在は津山駅を急行列車の停車 駅にするためにありました。これは、新幹線誘致に積極的な政治家がいる現代にも通じる、「町のステータス」を重視す る人々の思いの表れと言えるでしょう。

 しかし、2009年(平成21年)に、急行「つやま」は先述の「快速ことぶき」に統合され、その歴史に幕を閉じました。




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写真:在りし日のつやま
写真提供:日 本の旅・鉄道見聞録

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