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播美鉄道の失敗
倉敷市営鉄道
無くなった理由:破産
場所:兵庫県・上郡~岡山県・津山市
営業期間:未開業
遺構:万ノ乢トンネル
播美鉄道とは
姫路~津山間を走る姫新線は、姫津線に因美線の一部を編入して誕生しました。
この内の姫津線には、前身として播美鉄道という鉄道会社があります。
美作市(旧勝田町)出身の実業家・豊福泰造が大株主として明治44年に設立し、津山市と兵庫県の上郡を結ぶ鉄道の免許を得て工事を 進めていました。
当時、幾人もが開通を目指い、そして挫折してきた計画です。
しかし工事の途中で会社は破産。
路線は一切開通することはありませんでした。
播美鉄道の失敗
播美鉄道が開通に至らずに破産した原因として挙げられるのが、工 事の進め方でした。
鉄道路線を開通させる場合、一般的には工事が進めやすいところから初めます。
そして完成したところから徐々に開業させて行きます。
しかし播美鉄道は、路線の中で最も難所になるであろう万ノ乢トンネルの掘削か ら着手していきました。
工事は想定以上の難工事になり、遅々として進みませんでした。
しかし播美鉄道は前述の通り全く開業していないので収入はありません。
最終的にトンネルだけで豊福泰造は私財を使い尽くし、そのことが世間に知れると彼の経営する勝英銀行も危ないと噂が広がり預金者が 殺到する事態に陥りました。
そして播美鉄道は破産してしまいました。
1962年に発行された岡山県の情報誌、汎岡山4月号によると、どうにか完成させたトンネルは姫津線に42万円で買い取られたそう です。