近水園のマリア灯籠
詳細
所在地:岡山市北区足守(近水園内)
※近水園に入って右手側にある慰霊碑の近く
見学:24時間可
駐車場:近隣に観光客向けの駐車場あり
マリア灯籠
岡山市の歴史的名所、近水園とそのマリア灯籠の謎
岡山市北区足守にある近水園は、江戸時代の足守藩主・木下家によって築かれた美しい大名庭園で、池泉回遊式庭園の特徴を持つ日本庭園として知られています。この庭園は、訪れる人々に癒しを与えるだけでなく、歴史的にも大きな価値があります。
古い町並みの残る足守の町並みから少し離れると、まるで溶け込むように近水園にたどり着きます。町並みを楽しむ観光客も、ここまで来ることはあまり多くないようで、静かな時間を過ごすことが出来ます。
その中でも特に注目すべきは園内にひっそりとせっちされているマリア灯籠です。実際に訪れると、その灯籠が持つ深い歴史的背景に驚かされます。
マリア灯籠の歴史的背景と隠れキリシタンの信仰
近水園内にあるマリア灯籠は、江戸時代にキリシタン禁制が敷かれた時期に作られたとされ、キリシタン灯籠や織部灯籠の呼び名でも知られています。
外見は一見普通の灯籠に見えますが、よく見ると灯籠の側面にはマリア像が刻まれています。
江戸時代のキリシタン禁制下では、信者たちは公然とキリスト教の祈りを捧げることができませんでした。そこで信者たちは、カモフラージュされたマリア灯籠を使い、ひそかに信仰を守り続けていたのです。
この灯籠は隠れキリシタンの精神と信仰を象徴する重要な歴史的遺産です。
近水園のマリア灯籠については、誰がどのように建立したのか、またその時期については不明な点が多いですが、灯籠そのものが当時の信仰の形を物語り、訪れる人々に深い感慨を与えます。実際に近水園を訪れると、その神秘的な雰囲気に包まれ、当時の信仰が感じられることでしょう。
近水園
近水園は、その美しい庭園デザインでも有名です。池泉回遊式庭園として設計され、池や橋、石組み、そして緑豊かな植栽が一体となって、訪れる人々に深い安らぎと歴史を感じさせます。特に日本庭園に興味がある方には絶対に訪れてほしいスポットです。
園内には吟風閣という建物があります。
吟風閣は京都御所の仙洞御所や中宮御所で使用された木材を利用して建てられたと言われており、歴史的な価値も高いです。
庭園を散策しながら、その建築物を見学することができ、まさに時間を超えて日本の伝統に触れることができる場所です。
なお、吟風閣は見学は無料ですが、有料で部屋を使用する事が出来ます。
1部屋が一日で730円(2025年7月時点)なので、他の施設の会議室、研修室を借りるよりも安いくらいです。大名気分を味わいながらの会議など、いかがでしょうか!?




