廃納骨堂(岡山市中区)
岡山市・廃納骨堂
近年になって岡山の心霊スポットとして高い知名度を誇るようになったのが、岡山市中区にあった廃納骨堂です。
建物は2021年の内に撤去され、現存しません。(ページ冒頭の写真が跡地)
安住院の多宝塔へ向かう途中の山中にある霊園の中にあります。
全国の廃墟情報をまとめる「全国廃墟地図」では2000年代中頃から使わなくなったという情報が掲載されています。
比較的最近になって知られるようになったのは、単にその頃から管理の手が離れたという事に起因するようです。
建物はドアが開放された状態で、中にはいると骨壷や位牌などが残されており、人影が見えた、物音が聞こえた等の怪奇現象が噂されていました。
国土地理院で過去の写真を確認してみると、1980年の航空写真でそれらしい建物が確認できます。
(写真提供:国土地理院)
納骨堂とは?
納骨堂とは遺骨を安置しておくための施設です。
昨今では墓を作る代わりに菩提寺などの納骨堂に収めて供養する事も一般的になって来たので、ご存じの方も多いと思います。
しかし納骨堂には別の役割もあります。
それは墓が出来ていない際に、完成するまでの安置場所とする機能です。
岡山市中区の廃納骨堂は墓地の中にある事を考えると、恐らく主に後者の目的で整備されたのでしょう。
永代供養としての納骨堂に選ぶには場所がやや辺鄙です。
既に隣接の墓地に土地を準備している、又は準備を進めている家庭を対象に一時預かりをしていたのではないでしょうか。
しかし霊園に新設するスペースが無くなったり、近くに新しい霊園が整備するなどした為にお骨を預かる需要が減って廃止された…そう考えるのが自然なように思いました。
※現在、跡地は立ち入り禁止になっています。写真は立入禁止になる以前に撮影したものです。無断侵入のないようにお願いします。