倉敷勞饅(労研饅頭)
諸子せんべい

・ローマン

・岡山県内の岡山木村屋核店舗

閉店した丹生製パンのレシピを受け継いで作られている
労研饅頭
今回は岡山木村屋が製造する倉敷勞饅を紹介しますが、その前に倉敷勞饅とは何ぞや?という事から紹介していきます。
倉敷勞饅は「労研饅頭」を岡山木村屋が販売する際の商品名です。
かつて戦時中の食糧難の時代に、倉敷労働科学研究所(※現在の大原記念労働科学研究所)が1929年に開発しました。
現在の労研饅頭は普通のパンや甘味のバリエーションとして販売されていますが、元々はお米に変わる代用食でした。中国のマントウを参考にしている事から、読み方はロウケンマントウです。
倉敷労働科学研究所が1つの都市につき一件のお店に対し、製造元になる事を認める認可制で広まりました。
しかし現在では岡山県の岡山木村屋、そして愛知県のたけうちのみが製造しています。
岡山木村屋の労研饅頭、倉敷勞饅
岡山木村屋は先に解説した認可制時代に製造元として名を連ねていました。
しかし作り続けられてきたわけではありません。同社ではいったん製造が終了しており、その製造方法も残されていませんでした。
一方で岡山県内で唯一労研饅頭の製造を続けていた丹生製パンが2020年に閉業してしまい、発祥の地である岡山県から製造元が消滅してしまいました。
そんな折、2023年に開催されたG7倉敷労働雇用大臣会合開催記念シンポジウムの展示物として、倉敷商業高校が労研饅頭を出店しようと岡山木村屋に試作の製造を依頼してきました。
この時の試作は後にシンポジウムで「伝説の栄養食 からふる倉敷摩訶饅」として展示されました。(倉敷商業高校サイトより)
同時に岡山木村屋社内でも労研饅頭の復活の機運が高まり、丹生製パンから製法と商標を引き継ぎ、レギュラーメンバーとして倉敷勞饅がラインナップされるにいたりました。

余談ですが丹生製パンは私が長年にわたって恋焦がれた名作、コンポロの製造元でもあります。岡山木村屋にはぜひこちらのレシピも引き継いでほしいと願うのでありました…。(関連リンク:コンポロとは?)