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看板

『夜のフェリー乗り場は好きですか』

 夜の宇高国道フェリー
 今日は玉野市の宇高国道フェリーの乗り場へ来てみました。
 乗り場と言っても、2012年10月に運行を休止してしまっており、船はもちろん、建物の中も最低限の物しか残されておらず、フェリーが運航していた名残が残されているに過ぎません。
待合室だった建物
 写真では数字が半分消えてしまっていますが、2012年まで51年間も運行されていました。
 瀬戸大橋が出来て以降も、運賃のアドバンテージで存続してきた宇高国道フェリーですが、瀬戸大橋も交通量を改善するために、値下げを進めてきます。
 同じく宇野港と高松港を結ぶ航路を持つ四国フェリーとの間で便数を調整するなどして対抗していましたが、ついに休止となりました。

 運行再開のめどがあるわけではなく、噂に聞いた話だと既にフェリーも処分されているそうで、事実上、廃業に近い状態になっているようです。

写真:上から順に、看板、建物の中の様子

 現在の様子
 施設の中には入れないので、外からフェリー乗り場を見てみます。
外観
 外から見る限りは、周辺は往年の雰囲気そのままで残されています。
 今にもフェリーが滑り込んできて、お客が下りて、新たな乗客を詰め込んで、再び出発する…そんな懐かしい風景が繰り広げられそうですが、残念ながらいつまで待っても、その風景を見ることは出来ません。
 写真の奥の方が光って見えるのは、四国フェリーの乗り場です。
 宇高国道フェリーと同じく宇野港と高松港の航路の他に、直島、豊島、小豆島といった周辺の島々への船が運航しています。

写真:宇高国道フェリーのバース

 未来
 運行再開の可能性はあるのか?については、正式なコメントは出ていません。
 瀬戸大橋の料金の推移を見ながら決定する事や、小型の船舶を導入しての再開の可能性についても触れられていますが、現時点では動きがありません。
フェリー乗り場
 ボク個人としても、この風景に再び活気が戻ればいいな…と思う反面、橋が安価で利用できるようになり、利便性が上がるのであれば、それは仕方ないのかなと思うのも事実です。

 
 宇高国道フェリー
 昔は24時間運転だったので、こんな場所で三脚を構える事は出来なかった。
 早い時間帯は乗用車がいたし、遅くなっても、休憩ついでにフェリーを利用するトラックが並んでいて、こんな風景は見れませんでした。
 台風が来ると、橋の方が先に通行止めになるので、四国フェリーも含めて、この辺りには渋滞が出来るほどでした。

 そんな風景を、段々と忘れていく。
 何も無い今に慣れていく。

 今は、その過渡期。
 ちょっと寂しい夜の散歩でした。

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写真撮影:岡山の街角から


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