ホテル ラ・レインボー
瀬戸大橋物語番外編:ホテル ラ・レインボー

 瀬戸大橋の一日の交通量に関して、当時の本四公団は当初、一日に48,000台の車が利用することを予想していました
 しかし開通までに何度か下方修正が行われ、それでも開通直前での予想では24,900台の交通はあると見込んでいました
 昨今でこそ値下げの効果などで盛り返しているものの、予想を大きく下回る数字が現実でした。

 瀬戸大橋の見通しの甘さと運命を共にした施設の一つがこの『ラ・レインボー』です。
 倉敷市の下津井と水島を繋ぐ『鷲羽山スカイライン』を移動していると、不意に見える巨大な鉄塔の持ち主がこの建物です。
 橋の観光客を取り込む目的で、倉敷市下津井の遊園地のすぐ近くに作られました。
 現在でも展望タワーは県内で最も高いタワーです。

 当初はドライブインとして、後にホテルへ改装されましたが、瀬戸大橋ブームの急激な収束とバブル崩壊と呼ばれた景気の低迷により、1990年に営業を始めたラ・レインボーは1997年には休業してしまいます
 営業期間が極端に短かった為、岡山県内の方でも知らない人が多い謎の廃墟になってしまいました。
 国内最大規模と呼ばれた展望タワー(写真左側)や、素晴らしい瀬戸内海の風景を懐かしむ人も多いのですが、築25年のまだまだ頑張れるはずの建物は新しい目的を与えられることも無く、ただ朽ちていくばかりです。

 ※現在、建物の中に立ち入る事は出来ません。
 建物内へ立ち入る人が多く、建物が荒れている事や、小火騒ぎが頻発するなどした結果、警備が強化されているので、くれぐれもバリケードより中に入らないようにご注意下さい。


 
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写真撮影:岡山の街角から


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