『平和像』
難しい話が続いたので、話を最初に戻しましょう。
私自身は岡山空襲についてよく知りませんでした。
身近な親族に空襲の際に岡山で暮らしていた親族がおらず、記憶にある限りでは学校で岡山の空襲について勉強した事も無かったように思います。
なので新聞などの見出しで岡山空襲という言葉を目にすることはあっても、その内容は詳しく知らないままでした。
そんなある日、散歩をしていて西川緑道公園にある像(写真、左側)につけられた文章を見つけました。
『この像は郷土の香り高い文化を象徴するとゝもに空襲時の惨禍を回想して再び戦争の不幸を繰り返さないように世界恒久の平和と郷土永遠の幸福を願う心の道標として建設したものである。
どうか往く人も還る人も均しくこの像を親しみ仰ぎ常にほのぼのとした愛の心を寄せられることを』
この像は単なる平和祈念の為に作られたのではなく、戦争による悲しい被害を忘れないように、そして人々が過ちを繰り返さず世界の平和を願うようにという思いが込められたものだったのです。
私はこの像に込められた思いに応える為に、まずよく知らなかった岡山空襲について、より詳しく調べてみようと思いました。
ある人は大切な事だと褒めてくれました。
またある人は痛々しい記録は知らないままでいたいと言いました。
この先には多少、残酷な表現や事実の羅列もあります。
そうした描写が苦手な方は読み進めない方がいいのかもしれません。
しかし像の言葉ではありませんが、どうか往く人も還る人も平和ということについて何か感じていただければ幸いです。
写真:上『像へ添えられた文章』、左『平和像』
撮影:岡山の街角から
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