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『岡山聾学校寄宿舎火災』
岡山聾学校寄宿舎火災
1950年に岡山聾学校の寄宿舎で火災が起こりました。
(※聾学校は聴覚障害者が通う学校です)
火災が発生した時間は午前2時で、多くの生徒が就寝中でした。
寮母や職員も宿泊しており、事態が発覚すると大騒ぎになりました。
しかし火事が起こった事を呼びかける声が、聴覚障害を持つ生徒には届かないのです。
寮母が機転を利かせて生徒を直に叩いて起こして回り、他の職員も精一杯の誘導を行いましたが、最終的に16名が亡くなりました。
被害者の多くは低学年の生徒だったそうです。
身体に様々な障害を持つ方へ非常事態の対応などに様々な教訓と課題を残した出来事です。
その後
事件後、寄せられた義援金の一部で慰霊碑が建てられました。
岡山聾学校は火災が発生した頃の西古松から、岡山市中区土田に移転しました。
慰霊碑も新校舎のある土田へ移されています。
現在、聴覚障害者向けの火災警報器は様々なタイプのものが開発されています。
光で知らせるタイプのもの、時計型で振動や文字で直接伝えるタイプのものなど、耳が不自由な方でも速やかに事態を把握、非難が出来るような工夫が施されています。
関連リンク
写真:岡山聾学校
写真提供:Googleマップ
