屋敷が合成された紀尾井町
紀尾井町の地名の由来
東京都千代田区に紀尾井町という地名があります。
地名は地区内にある「紀尾井坂」に由来します。
マイクロソフトのIMEで変換すると一番の候補に「気負い坂」と出てきますが、私もこの地名を見た時に気負って登らないといけないくらい急な坂なのかと思いました。
しかし実際はページ冒頭に貼り付けているGoogleマップが由来になった場所なので、気負うには大げさかもしれませんね。
紀尾井は坂の周辺に紀州徳川家、尾張徳川家、そして井伊家の屋敷があった事から、それぞれの頭文字を採って紀尾井としたものです。
お屋敷に住む人々や、その国名を由来としたユニークな合成地名なのでした。
東京と坂の名前
坂の名前に由来する地名が多いのは、東京都の特徴の一つです。
東京は起伏の多い地形を開発して街が形成されており、その為に坂が多かったのです。
そして江戸時代に町名の無い土地に屋敷などが作られていくにつれて、目印として坂に名前を付けるようになったそうです。こうして坂に名前のあるという特徴的な文化が出来上がっていったのです。
呼称を持つ坂は都心部に多く、坂学会の東京の坂リストを見ると、23区内では港区、文京区、新宿区の順に特に多い事が分かります。
今回紹介した紀尾井坂を持つ千代田区は上位3位までの区よりは随分と少ない物の、23区内では5番目に名前を持つ坂が多い区です。