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地名の由来:辰巳
街の中に眠るコンパス|岡山市「辰巳」と十二支方位
「辰巳」が示す絶対的な方向
岡山市北区に位置する、「辰巳(たつみ)」。岡山西バイパスの東側に位置する住宅地で、おしゃれな飲食店も多くみられます。穴場的なカフェを探して訪れた事があるという人もおられる事でしょう。
全国各地で見られるこの地名ですが、そのルーツは極めて明快です。
「辰巳」とは、十二支を用いた方位表示で、南東(北を0度として135度方向)を意味します。
十二支による方位は、以下のようになります。
- 北東:丑寅(うしとら)…いわゆる「鬼門」
- 北西:戌亥(いぬい)
- 南東:辰巳(たつみ)
例えば、東京都江東区の辰巳は「皇居(江戸城)」の南東にあることからその名が付けられました。地名に「辰巳」が使われる場合、必ずそこには基準となる中心地が存在します。
岡山の辰巳は「何の南東」なのか
では、岡山の辰巳はどこを基準としているのでしょうか。はっきりとした古文書などは残されていませんが、地元の歴史好きの間では、ある有力な説が語り継がれています。
それは古代より霊山として崇められてきた「吉備の中山」の南東である、という説です。
吉備津神社や吉備津彦神社が鎮座し、神が降臨する地として特別な意味を持っていた吉備の中山。
その山を中心として方位を見たとき、現在の辰巳地区はまさに南東の方向に位置します。もしこれが真実であれば、この地名は古来の人々がいかに吉備の中山を「地域の中心」として敬っていたかを示す証左となるでしょう。
十二支方位盤
十二支による方位は下記のようなものです。

これは大阪の大阪天満宮に展示されているものです。
上が北で、南東が辰と巳の方向というのがお分かりいただけるかと思います。
この他にも北東が丑寅、北西を戌亥といった呼び方は現在でも稀に見かけることがあるのではないでしょうか。
上が北で、南東が辰と巳の方向というのがお分かりいただけるかと思います。
この他にも北東が丑寅、北西を戌亥といった呼び方は現在でも稀に見かけることがあるのではないでしょうか。
その中には、かつて人々が霊峰を見上げ、自らの立ち位置を確認していた時代の眼差しが封じ込められているのかもしれません。
次に辰巳の交差点を通る時は、ぜひ北西の方角を振り返ってみてください。そこには、この地名の名付け親が見つめていた、あの吉備の中山の雄大な姿があるはずです。




