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地名の由来:大槌島
地名の由来
大槌島の名前は刀鍛冶が使う金槌の形に似ている事 に由来します。
古い伝聞に刀鍛冶のエピソードがあります。
かつて玉野市日比地区に刀鍛冶がいました。
しかし海に近いため周辺の水は塩分が混じっています。
その為に良い刀が作れず、刀鍛冶は思い切って仕事場を別の土地へ移すことを決心しました。
その際に使っていた金槌を海へ投げ捨てたところ、それが島に なったとあります。
この時に捨てたのは小さい物と大きな物が一つずつで、大槌島のすぐ近くには小槌島(香川県)が存在します。
後に刀鍛冶を再開したのが現在の瀬戸内市です。
その時の刀鍛冶こそ、名刀で知られる長船の刀鍛冶の始祖だっ たのです。
伝説の舞台(槌の門、樽流し伝説)
大槌と小槌の間の海域を『槌の門』と呼ます。
槌の門には竜神がすんでいると伝えられていました。
岡山市東区にある西大寺の名前の由来ともなった、寺宝の『サイの角』が授けられたのが、この場所です。
大槌島は岡山県側の海域が非常に狭いことを揶揄した伝聞の舞台にもなります。
それは瀬戸内海に樽を流して、その樽が流れたところを境とするという『樽流し伝説』という領域争いに関するエピソードです。
その話の中で、樽を流した場所が大槌島です。
これは岡山側が事前に試行してみて、岡山県側に有利に働くであろう事を確認した上での提案でした。
しかし時間によって変わる潮の流れは変わる事を岡山川の役人走りませんでした。
その為にいざ本番で樽を流すと香川県側の海域が広くなって、岡山県側は狭い海域した手に入れられなかったというものです。
ただしこれは海域を皮肉ったもので、史実ではないと考えられています。
島の様子
大槌島は島全体が山になっているために平地が無く、人が全く住んでいない無人島です。
それ故に、特に施設のようなものはありません。
昔ながらの自然がそのまま残されている事から山登りの愛好家の方に親しまれており、チャーター船で上陸していく方も多いそうです。 s
山の中では登山家の方の目印となる赤いテープ、祠などが見れます。