オランダ通りの地名の由来
オランダ通りは岡山市北区の表町商店街の横を通る道の愛称です。
その名の通りオランダ風に整備されている通りです。
オランダ通りの名前は、この辺りに楠本イネが住んでいた事に由来しています。
楠本イネはオランダ軍の軍医として来日していた医師のシーボルトと、日本人の母親の間に生まれた子供です。
シーボルトは実際にはドイツ人ですが、当時の日本はオランダ人以外は入国出来ませんでした。
そこでオランダ人と偽って入国しており、ドイツ人と日本人のハーフである楠本イネがオランダおいねと呼ばれているのはその為です。
オランダおいねと岡山
楠本イネは日本人の女性として初めて西洋の産科を学んだ人物です。
岡山に滞在したのも父の弟子の医師・石井宗謙から産科を学ぶ為でした。
二人の間に子供を身籠るまでの約7年間滞在していました。
この時に生まれた子供が、楠本高子です。
とても美しい方だったので、漫画家の松本零士さんが銀河鉄道999の主要登場人物であるメーテルのモデルにしたとも言われています。
通りと筋
岡山市街地にはオランダ通りの他にも沢山の道の愛称がありますが、実は規則性があります。
オランダ通りのように『通り』がつけられた道は東西に伸びている道で、道の方向が南北に伸びている場合は、『筋』(すじ)という表現が用いられています。
このルールを覚えておけば、『○○筋のお店』などと言われた時にも、場所を思い浮かべやすいかもしれません。