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地名の由来:畑鮎
地名の由来
岡山市北区に畑鮎という地名があります。
読み方は"ハタアユ"です。
1875年に畑村と鮎帰村が合併した事で誕生した地区です。
名前も旧自治体に由来しており、それぞれから一文字ずつとって、畑鮎となりました。
これは合成地名という地名の作り方で、対等な合併である場合に多く用いられる手法です。旧自治体どちらの文字も地名に残る事から、不平不満が出づらいのが利点です。
一方で地名が本来有していた意味が損なわれる事から、地名を学ぶ人の一部には否定的な立場を採る人もいます。旧自治体の漢字を連ねただけなので、その地名自体が意味を持たなくなってしまうのですね。
旧自治体名の由来
それでは畑鮎の地名の元になった畑村と鮎帰村の地名について解説していきます。
■ 鮎帰村の地名の由来
鮎帰はアユガエリと読みます。
旭川から川が伸びてきており、鮎が遡って来ていました。
しかし鮎帰の辺りで滝があり、それ以上遡っていけなくなった鮎は下流に戻っていきます。
鮎帰はこの事に由来する地名です。
■ 畑村の地名の由来
畑村は元々は旗の字が用いられていました。
この旗は隣接する鮎帰との境界線を示した旗を指します。
ここから旗という地名が生まれ、後に漢字が転じて畑になりました。
しかし領地争いが起き、負けてしまった畑村の旗は切り捨てられてしまいます。
畑に漢字が転じた経緯についての資料は残されていませんでしたが、領地争いに負けた事が関係しているのかもしれませんね。