地名の由来
足守(あしもり)は、岡山市北区にある大字(おおあざ)および広域地名です。
広域地名としての足守は、1971年に岡山市に編入合併された旧足守町の町域に相当します。
足守の地名は応神天皇の行幸時に設置された「葉田の葦守宮(はたのあしもりのみや)」が起源とされています。
岡山市の公式サイトでは「葉田(はた)」は「秦(はた)」が転じたものと解釈されています。このことから、行宮の設営には秦氏(古代の渡来系氏族)が関与していた可能性が示唆されます。
また、「葦守(あしもり)」という地名は、「葦が茂る地域」という意味の「葦盛り(あしもり)」が転じたものと考えられます。かつては一面に葦が生い茂る土地だったのかもしれません。
近水園(おみずえん)|岡山県三大庭園のひとつ、足守の名園
岡山市北区足守には、岡山県の三大庭園のひとつとされる近水園(おみずえん)があります。
この庭園は、御殿山(宮路山)を借景とした池泉回遊式庭園で、小堀遠州流の美しい造園技法が取り入れられています。
近水園の歴史と木下家の関わり
近水園は、旧足守藩の藩主・木下家によって造営されました。築庭の正確な時期は不明ですが、**18世紀初期(江戸時代中期)**と推定されています。
園内には吟風閣(ぎんぷうかく)と呼ばれる建物があり、この建築には、仙洞御所や中宮御所を普請した際の残材が木材として使用されたと伝えられています。
近水園は無料で見学可能!
近水園は一般公開されており、無料で見学することが可能です。歴史ある日本庭園を気軽に楽しめるスポットとして、地元の人々や観光客にも親しまれています。