先日、玉野市で飲食業を営む【玉野を元気にするぞ㈱】が破産しました。
会社名がアレなので、ネット上でも話題になっていましたね。
玉野を元気にする前に、自分が元気じゃなくなっちゃったなんて揶揄されていました。
閑話休題。
同社はかつて岡山でもよく獲れたとされるノコギリガザミの養殖を行い、それを中心とした料理を提供する事業を行っていました。
ノコギリガザミはワタリガニの一種でドテキリと呼ばれていたそうです。
…知らない。
ネットで検索しているとRSKが製作した番組内で漁師の人が『ドテキリかあ~。もう半世紀近く、姿を見んなあ』と話していた事が記されていました。
そりゃ知らない筈だ。生まれてない。
同社はノコギリガザミの養殖に挑戦し、幻のカニの復活と銘打ち、玉野市の中心市街地活性化計画とも絡めた大々的なプロジェクトとしました。
岡山理大の山本さんが開発した環境好適水を利用しており、最初は東児辺りで土地を探してたんじゃなかったかな。
それが最終的には国外のバングラディシュになりました。
そして開業が2016年3月。1年半くらいで破産になってしまいました。
カニの味自体へ対する評価は悪くなかったと思います。
行った人は概ね高評価だったと思いますが、値段設定が高めだったのが駄目だったのでしょうか。
ドテキリの普及の為のメニューであろうラーメンで1,300円。
せっかく長い時間をかけて実現させた事業なので、残念ですね。
ドテキリは確かに岡山で多く獲れたカニなのかも知れないのですが、時代が古すぎたかなぁ。
60代くらいの人に聞いてみても「知らない」という方が大半で、恐らく外食を楽しむような年代の人の多くにとっては懐かしい味の復活ではなかったんですよね。
お値段も興味半分で試してみるには、決してリーズナブルな設定ではありませんでした。
お店があった場所はかつてはホテル備讃瀬戸という名前だったか、会員制のホテルでした。瀬戸内海が一望できる立地で、部屋ごとにちょっとしたバルコニーがあって、景色は最高だった。
父親の会社が会員になっていたので、そのツテで何度か宿泊した事があります。
それを買い取ったのが同社で、最初はよし将という名前でスーパー銭湯+ホテル+料亭を営んでいました。
晩年には客室の一部はマンションとして分譲されていたそうです。
破産後に同じ岡山のカシスコミュニケーションがバングラディシュでエビの養殖を始めたので、もしかすると事業を引き継いだのでしょうか。
ドテキリではないのが残念ですが。