5月23日‐恋文の日 岡山ではたまかき書状が恋文かも?

5月23日‐恋文の日 岡山ではたまかき書状が恋文かも?
5月23日‐今日は何の日?

今日は5月23日をコイブミと読ませる語呂で、恋文の日です。

浅田次郎の小説・ラブ・レターの映画版の公開日である事から制定されました。
俳優の中井貴一さんが主演でした。

主人公はリストラでエリートから転落した中年男性です。
彼の元に”妻”から手紙が届きます。
その”妻”は金のために偽装結婚した中国人売春婦でした。

しかし死期を悟った彼女は、主人公へ対する感謝の言葉と愛情を綴った手紙を書いたのです。
そんなラブ・レターにまつわる物語です。

岡山ではたまかき書状が恋文かも?

岡山県で恋文と言えば、たまがきという中世の女性が知られています。

たまがきは15世紀頃に現在に新見市に住んでいた女性です。
彼女は東寺から派遣された直務代官・祐清のお世話をしていました。
しかしその祐清はトラブルで殺害されてしまいます。

その時にたまがきが書いたのがたまかき書状です。
これは祐清の遺品の目録、そしてその一部を売却して葬儀費用に充てた事を東寺に報告する書類です。
中世農村女性の自筆書状は非常に珍しい為、無名の一般庶民だったはずのたまがきの書状が史料として知られるようになったのです。

写真提供:岡山県(新見市のたまがき碑)

ところでこの書状の中で、たまがきは上記の報告とは別に形見の品を求めています。
それが白い小袖、紬の表、布子(※原文では全てひらがな)です。
決して高い価値のあるものではなく、故人の日用品です。

この事から、たまがきは祐清に恋心のような気持ちを抱いていたのではないかと考えられています。
もしかするとたまかき書状は中世庶民の恋文だったのかもしれませんね。

尚、たまがきのその後は記録に残されておらず、形見の品を希望通りに貰えたのかどうかも不明です。

リンク:たまかき書状のたまがき岡山の街角から




紹介

岡山県の地名の由来、郷土史を扱うWEBサイト・岡山の街角からを運営しています。 このブログでは今日は何の日?をお題に、岡山県の話題をご紹介しています。

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