11月25日-一柳家当主の結婚式が行われ、本陣殺人事件が始まる

11月25日-今日は何の日?
今日は1937年に岡山県岡-村で、一柳家当主の結婚式が行われた日です。
…といっても、なんのこっちゃ?と思う方もおられるかもしれません。
これは作家・横溝正史の”本陣殺人事件“という小説の中での出来事です。
記念すべき金田一耕助シリーズの第一作です。
舞台になったのは横溝正史が戦時中に疎開をしていた岡山県の岡田村…現在の倉敷市真備町岡田周辺です。
前述の岡-村というのは、岡田村を伏字にしたものです。
作品中には他にも、清音駅、川辺村、総社町といった実在の地名が伏字で登場しています。
また周辺はミステリー遊歩道として整備されています。
この結婚式の翌日の未明に殺人事件が起こり、いよいよ本陣殺人事件が始まるのでした。
金田一耕助と岡山
金田一耕助は横溝正史が岡山県(現在の倉敷市真備町)に疎開している間に誕生しました。
戦争が激化している間は探偵小説が禁じられていたので、作者にとっては待望の作品でした。
本作では都会育ちの横溝正史が岡山で見聞きした地方に残る風俗や家柄などに対するこだわりなどが強く反映されています。
作品中の旧本陣の家系が昭和の時代でも未だに資産家として大きな屋敷を構えている…といったシチュエーションも、当時の岡田村で実際に見られた風景でした。

こうした地方の風俗は作者の関心を引いたのか、金田一耕助シリーズでは他にも何作か岡山県を舞台とした作品が発表されています。
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