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王子アルカディアリゾート

王子アルカディアリゾート

王子アルカディアリゾート 概要

存在しない理由:完成前に計画停止
建物概要:地上7階、地下2階
建物:現存
運営会社:王子リゾート(清算済み)

開業前のホテル


 王子ヶ岳にある巨大な建物が王子アルカディアリゾートホテルです。
 現在は周囲をフェンスで覆われ、遠目にうっそうとした様子が伺えるため、いつしかインターネットでは不穏な出来事があって廃業したなどという噂が流れた事もあります。

 しかしこのホテル、実際に営業された事はありません。

 王子アルカディアリゾートホテルは未完成の開業前のホテルです。

建設までの経緯


 国立・国定公園施設整備事業の第一号として計画されたのが、王子アルカディアリゾートホテルです。
 倉敷市での瀬戸大橋の完成に伴い、四国への玄関口としての役割が弱まった玉野市に新たに人を呼び込む為の起爆剤となるべき計画でした。

 瀬戸内海国立公園を一望できる王子ヶ岳へ、当時の環境庁が地上七階、地下二階という建物を建設しました。
 建物が完成した時点で玉野市が出資する第三セクターの企業(王子リゾート㈱)が買い取り、内装などを仕上げてホテルを開業する計画でした。

 しかし建設の途中でバブルの崩壊と呼ばれる景気の低迷が始まり、内装だけでも30億円という計画は宙ぶらりんになってしまいます。
 そして建物は未完成のまま置かれる事になってしまいました。

 幾度も利用計画が立てられたり、売却の話が出るも、結局上手くいかないまま、未完成のホテルは活躍の時を待ちながらもう20年も瀬戸内海の絶景を眺め続けるだけの状況になってしまったのです。

瀬戸大橋とリゾート


 王子アルカディアリゾートホテルは、瀬戸大橋による観光客の増加を見越した計画でした。
 それが同じように瀬戸大橋を当てにして作られたラ・レインボーと共に、岡山県でも著名な廃墟スポットとして知られるようになってしまったのは皮肉な話です。

 瀬戸大橋の交通量は当初の予想には届かず、それを見越したビジネスは余り上手くいきませんでした。

 運営会社の第三セクター『王子リゾート株式会社』は、ホテルと共に長く休眠状態にありましたが、平成22年に解散しました。

 建物は会社の解散より少し前、平成18年に競売で落札されています。



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関連リンク


写真:桃太郎電鉄

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