濃茶の尼のモデルと耕助石
横溝正史の疎開していた家から徒歩で1~2分程度、お互いに見渡せるくらいの場所にある小さな祠です。
街角に散見されるような祠ですが、名前は『濃茶の祠』です。
八つ墓村に登場し、他所からやってきた主人公へ対して怯えさせるような言葉を浴びせかけた『濃茶の尼』。
そのヒントになったのが、この濃茶の祠だったのです。
横溝正史がここに腰掛けて作品の構想を練っていたとも伝えられています。
賽銭箱のすぐそばにある石は耕助石と呼ばれいます。
濃茶の祠の由縁
ところで濃茶の尼というと、「たたりじゃー!」の台詞で知られ、映画版の不気味なイメージが有りますよね?
私もこのシーンののイメージが強く、金田一耕助=不気味と植え付けられました。
しかし実際の濃茶の祠の言い伝えは、全く不気味なものでは有りません。
ある女性が旅先で急病に倒れた際、地元の方の勧めで神社で祈願した事により復調する事が出来たと言います。
そしてその女性は感謝の念を込めて、旅から戻ると祠を建てました。
この話の中で登場する地元の方というのが茶屋の人だった事から、地元ではこの祠を濃茶のばあさんと呼ぶようになっていったと伝えられています。
ちなみに現地にも下のような看板が有ります。
由緒
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関連リンク
写真:上・濃茶の祠
下・看板
写真撮影:岡山の街角から